楽天代表取締役副社長CFOの山田善久氏は8月4日に開かれた2014年度第2四半期決算説明会で、ヤフーが2013年10月から「Yahoo!ショッピング」のストア出店料と販売手数料を無料化していることについて「楽天市場の出店数や退店数、流通総額をみても全く影響を受けていない」との見方を示した。
Yahoo!ショッピング以外にも「LINE MALL」などが同様の施策を講じているが、楽天市場はそこに踏み込まない。「当然、業界各社の動きは把握している。しかし、それが楽天市場に影響を与えるような大きな動きにはなっていない」(山田氏)。
楽天市場のユニーク購入者数と注文件数は前年同期比で増加。国内EC流通総額も前年同期比8.1%で順調に推移した。車や腕時計などの高級品においては、消費増税に伴う駆け込み需要の反動があったものの、本やDVDなどをはじめとして全体的に回復してきているという。
楽天の2014年1~6月期の売上収益は、カード・銀行事業が大きく成長したことなどにより前年同期比14.8%増となる2766億200万円に伸長。しかし、営業利益は同5.9%減となる447億7600万円、連結純利益は同9.9%減となる230億8600万円で着地した。インターネットサービスにおける先行投資の継続や、株式市況の減速などが影響したとみられ、山田氏は「事業的に伸び悩んでいるわけではない」と強調した。なお、通期業績予想は開示しなかった。
楽天が2月に買収を発表した無料通話・メッセージアプリ「Viber」については、ユーザー数が急速に増加しており、7月31日時点で登録数は6億800万、ユニークID数は4億に及ぶという。現在は楽天とViberのID統合に向けた開発を進めており、今後、Viberのプラットフォームを“楽天のコア”にしていく考えだ。
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