ヤフーは7月31日に開催した決算会見で、「Yahoo! JAPAN」と「Google」のスマートフォンにおける検索シェアが、「iOSは互角、AndroidOSではおよそ3:7(ヤフーが「3」)」であることを明らかにした。ただし、同社の調査によるもの。
ヤフー取締役最高財務責任者の大矢俊樹氏は「肌感ではiOSのシェアはじりじりと上がっている」と話し、スマートフォン検索全体としては市場の成長率を超える勢いで成長しており、スマートフォンユーザーを順調に集めていると説明した。
ヤフーではPC経由の検索数が微減している一方、スマートフォンやタブレット端末経由の検索数が急増。同社が取り組む「スマデバシフト(PCからスマートデバイスへのシフト)」は順調に進行している。
この影響を受ける検索連動型広告について、同社代表取締役社長の宮坂学氏は「検索あたりの売上はスマートフォンよりもPCのほうが高い傾向がある。スマートフォンでたくさん検索されても、単価でみると“マネタイズの燃費”があまりよくない」と説明。
このトレンドが一過性のものではなく長期的なものと見ており、今後の検索連動型広告の売上高成長率を「楽観視せずコンサバティブに『1ケタ前半』をベンチマークに置く」(宮坂氏)とした。
なおPCについては、4月末に「Internet Explorer(IE)」に脆弱性が見つかったことに伴い使用ブラウザを変更し、それ以降ブラウザのスタートページをYahoo! JAPAN以外のものに設定しているユーザーが多い。ヤフーでは、スタートページをYahoo! JAPANに戻してもらうためのプロモーションを実施しているが「その動きはやや遅れている」(宮坂氏)。この影響は検索連動型広告にも及んだという。
ヤフーの2015年3月期第1四半期の売上高は、同四半期で過去最高となる999億4700万円(前年同四半期比2.8%増)。営業利益はeコマース新戦略の一時的な影響により、前年同四半期比0.5%減となる487億5300万円。ヤフーではこの影響は第2四半期まで続くと見ている。eコマース新戦略は堅調に推移しており、オークション関連取扱高が順調に伸長。ショッピング関連も増税の反動があったものの成長を維持している。
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