電子番組表はテレビなどでお馴染みのチャンネル表示数や表示時間帯に加え、単純にサイズの大小を変えることができる。ここはPCならではのフレキシブルさと言ったところだ。
PCならではの使いやすさと言えば、検索のしやすさだ。「マイサーチ」という検索機能自体が便利なうえ、やはりキーボードによる文字入力のしやすさは、PS4やPS Vitaには敵わない点だろう。
また、テレビ視聴や録画番組視聴の画面を自由に変えられるのもPCならでは。ブラウザを起動し、ネットを閲覧しつつ、ながら見をすることが可能。1つの画面で済むのが、これまでにない使い勝手の良さだ。
PCならではの良さもある反面、物足りなさを感じる場面も多々あった。PlayStationシリーズの場合は、PS Vitaの「torne PlayStation Vita」やPS3専用アプリの「torne」、PS4の「torne PlayStation 4」とソフト名に「torne」がついており、PCのPC TV with nasneにはついていない。単なる名前の違いではなく、使い勝手が違う、別物であると言う証だと感じた。
torneが爆発的な人気を誇っていたのは、ゲーム機ならではの快適な操作感だ。電子番組表をスクロールすると、番組情報がシームレスに表示され、次から次へと情報が溢れだすのがなんとも心地よいのだ。残念ながらPC TV with nasneには、その快適性はない。ストレスを感じるほどではないが、torneをイメージして使うと、どうしてももっさりした感じを受ける。
PC TV with nasneの独自機能の「注目の番組」で、住んでいる地域で録画予約率の高い番組の確認はできるが、実数値までわかる「トルミル機能」までは至っていない。ツイッター連動機能もないのはちょっとさみしい。
録画番組一覧もtorne感覚では使いにくい。ソート順にデータ容量や番組の長さと言った独自の並び替えができる反面、torneでできていたシリーズ表示ができない。ドラマやアニメなど、シリーズ全話を録りためてから一気見する時、重宝する機能なので、使えないのはこれまた残念と言わざるを得ない。もちろん、番組検索で見たい番組だけを表示させることで代用できるのだが、雑然と番組が並ぶのはちょっと見づらくも感じる。
使えば使うほど、このソフトにtorneの名前が付いていないことを感じさせられる。あくまでもPCでnasneが使えると考えるべきだろう。
torneと比較してしまうと、どうしても見劣りしてしまうのだが、それだからと言って使えないソフトかと言うと、それは別の話。PC TV with nasneの最大の魅力はnasneで録画した番組をBDやDVDのメディア、PCのストレージにダビングできる点。これに尽きる。
PS3などのゲーム機やVAIO、BRAVIAなどソニー製品を使っていない人でも、nasneを使えるようになる点も大きい。nasneを使っている人なら、持っていて損はしないソフトなので、とりあえず一度使ってみることをオススメする。
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