シャープは7月18日、Bluetoothスピーカシステム「GX-BT7」に関するメディア向け説明会を開催した。
GX-BT7は、6月10日に日本国内で発売されたBluetoothVer2.1+EDR対応のワイヤレススピーカシステムだ。本体に2個のNFCタグを同梱しており、NFC対応のスマートフォンやタブレットをタグにタッチするだけで、ペアリングが可能。Bluetooth接続により、室内のどこからでも手軽に電源のオン、オフや音楽再生が行える。
電源を入れると効果音とともにスピーカ部分が左右に開き、ブルーのイルミネーションLEDが出現するギミック「ムービングアクション」も魅力の1つ。イルミネーションLEDは、音楽の強弱に合わせてレベルメータ風に光が変化する。就寝時などのために効果音を消したり、イルミネーションLEDの消灯および2段階の光量調整も可能だ。
総合出力は20Wで、直径50mmスピーカ×2に加えて直径80mmサブウーファ×2を搭載。前述したNFCタグ×2個のほか、リモコンやiPad用スタンドも付属している。
実はこの製品、マレーシアを拠点とするシャープとオンキヨーの合弁会社S&O ELECTRONICS(MALAYSIA)が開発、生産したもの。このS&O ELECTRONICSは、もともとシャープと英Roxy Enterpriseの合弁会社として1976年に操業開始したSharp-Roxy Corporation(Malaysia)にオンキヨーが資本参加し、Roxy Enterpriseの全持株を買い取ることで2008年11月に商号変更した。オンキヨーではこれまでSharp-Roxy Corporationに一部オーディオ製品の生産を委託していた経緯もあり、生産体制の強化を目的に株式取得へと踏み切った形だ。
S&O ELECTRONICSでは、シャープの海外向け製品に加えて日本国内向けのシアターバーやシアターラック、国内外向けのOEM製品を手がけてきた実績を持つ。国内向け「AQUOS」は栃木工場で開発、生産をしているが、海外向けAQUOSのオーディオ部分に関してはS&O ELECTRONICSが担当している。
S&O ELECTRONICS(MALAYSIA)の坂本翔一氏は、GX-BT7を開発した背景として、まずは国内におけるBluetoothスピーカの市場規模が伸びている点を挙げる。中でも、特に1万円以上の製品については2013年、2014年と前年比200%以上の伸びを示しており、高音質を求める傾向が高いという。
さらに国内携帯電話の市場規模を見て、フィーチャーフォンからスマートフォンへの置換が進んでいることに注目。この2つから予想される「スマートフォンの音楽をBluetoothスピーカで楽しむ」というニーズを満たすべく、開発を行ったのである。
GX-BT7は2013年末から海外市場向けに販売されていたが、日本発売にあたっては国内で企画して音質面のチューニングを実施。ケータイやスマートフォンで音楽を聴く際、通常はどうしてもヘッドホンやイヤホンがメインとなるが、そこから解放された時の鳴り感を重視したそうだ。また、カラーバリエーションについても従来のシルバーだけでなく、さまざまな世代や女性にも支持されるよう、日本国内専用色として新たにブルーとレッドを加えた3色のラインアップとした。音響面のチューニングなどは、海外向け製品にフィードバックしているという。
「シャープではS&O ELECTRONICSでの取り組みを含めて、オーディオ技術を磨き続けてきた自負があります。おかげさまでテレビやケータイについては認知度もあるので、これらと連携してシステムアップを図れる製品としてBluetoothスピーカを開発しました」と語る坂本氏。さらに「現時点で詳細はまだお話できませんが、ハイレゾと連携した商品開発も検討しています」と、オーディオ関連製品の新たな展開が期待できる発言もあった。
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