7月8日~7月14日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
筆者は今週も東京に滞在する。カラリと適温で湿度が低い晴天の昼間と、霧で肌寒くなる夜を迎えるカリフォルニア州バークレーに比べると、高温多湿な東京。このように水分やイオンの補給に気を使わなければならない気候に変わったとき、スマートフォンは持ち主が適応するためのサポートをしてくれる時代が来るだろうか。
GPSやWi-Fiなどで屋内外の位置情報を取得すればその場所の環境がおおよそわかり、インターネット経由でデータを取得することもできる。さらに加速度センサのデータで持ち主の活動状況を把握することによって、わざわざ持ち主の発汗状態を測るまでもなく、ある程度までは状況を把握できるだろう。
確かにセンサで固めれば正確なデータを取得できるかもしれないが、測定条件(例えばポケットの中でよいのかどうかなど)が厳しくなり、使い方が日常からかけ離れることは望ましくない。
さて、1週間のニュースを振り返っていこう。
WWDC 2014で、OS X Yosemiteとともに、モバイルデバイス向けの新版iOS 8のリリースは「秋」とアナウンスされた。例年通りの展開であれば、新OSが使えるようになるのは、新しいiPhoneがリリースされるタイミングと重なるため、新しいiPhoneも「秋」にお目見えすることが推測される。
新しいiPhoneについてCNETでは、新チップの製造は韓国Samsungではなく台湾TSMCから出荷され始めたというニュース、そして端末の機能としてバッテリ性能の改善と触覚技術の採用が伝えられた。
脱Samsungは、AppleがSamsungを訴訟で打ち負かし始める前からの路線だった。最大のライバルに部品の製造を握られている、という望ましくない状況からの脱却に数年を費やして取り組んでいるところだ。Appleの64bitとモバイルプロセッサの次世代版を、台湾での製造に移行することで、主要なパーツにおけるSamsungへの依存度はさらに低下し始めている。
またバッテリ持続時間の向上は、iPhoneに限らず全てのスマートフォンユーザーの願いでもある。次期モデルで画面サイズの拡大が噂されているが、現在のスマートフォンの設計から考えると、画面拡大分はそのままバッテリ搭載量の拡大に直結することになるだろう。
「iPhone 6」、バッテリ性能が改善か(7/8)東京の表参道にApple Storeが新たに誕生した。取材した際、Appleはあまり世界規模での旗艦店という考え方をしていないと説明していた。特に店舗数が少ない日本では、その街の雰囲気に合わせた建物、商品ラインアップと接客で顧客を迎えることに注力している。都市を代表する存在になるかもしれないが、世界を代表する場所を目指しているわけではなさそうだ。
Apple Storeを担当していた幹部の話によると、Apple Storeは必ずしも買い物をするための場所ではないと説明している。購買以上に“体験”が重要だという。
筆者はiPadが登場した2010年にApple Storeの効果を強く実感した。世の中にまだないものを紹介する際に、いくら文字や写真の情報を見ても、自分で実際に触ってみなければわからないことがたくさんあったからだ。Apple Storeはこうした新しい、まだ得体の知れないものに触れる場として非常に重要な役割を果たしている。
つまり、Appleは得体の知れない物をリリースして、素早く人々から“モヤモヤ”を取り去ることができる手段を持っている、ということだ。
「Apple Storeで買い物をするのは100人に1人」:アップル元小売り担当幹部が語った直営店の秘密(7/10)米国に次ぐ巨大市場であり、上手くいけば米国以上の購買が期待できる中国市場を、重視しない企業は少ないだろう。Appleもその1つだ。しかし中国市場では本国で起きないようなさまざまなことが発生する。政府とのやりとり、他の企業との裁判、そして全く異なる顧客の文化や生活パターン、思考などだ。
先週CNETで配信された2つのニュースは、難しさを象徴するようなニュースとなった。
1つはSiriの技術について、Zhuzhen Internet Technologyの音声認識技術特許を侵害しているとの判決が下されたことだ。もう1つは中国国営メディアから、iPhoneに搭載されている「利用頻度の高い位置情報」機能が、国家安全保障上の脅威となる可能性を指摘されたこと。前者は控訴もしくは和解に向けて動きだし、後者についてAppleは、メディアに丁寧な説明を行っている。
アップル、「Siri」をめぐる中国での特許訴訟で敗訴(7/10)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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