死亡時の「データ削除」サービス、ヤフーが開始

井指啓吾 (編集部)2014年07月14日 15時30分

 ヤフーは7月14日、ユーザーが自身の死亡時に課金を停止したり、データを削除したりできるサービス「Yahoo!エンディング」を開始した。

  • 「Yahoo!エンディング」トップページ

 このサービスは、自身が亡くなったときのために備えておく「生前準備」、葬式の総額見積もりをオンラインで確認し手配ができる「葬儀手配」、相続税や遺言状などの基礎知識を学べてインターネット経由で専門資格者に依頼もできる「相続・遺言」など、5つのカテゴリからなるコンテンツで構成されている。

 生前準備では、自分が死亡した際に最大200人に向けて送付されるメッセージを、あらかじめ個別に作成し、サーバ上に保管しておくことができる。利用者本人の死亡が確認でき次第、利用者が登録しておいたメールアドレス宛に個々のメッセージが送付される仕組みだ。メール受信者は、メール本文内に記載されたURLからメッセージを確認できるという。

 また、死亡が確認できた段階で、生前に利用していた「Yahoo!ウォレット」の課金が停止される機能や、オンラインストレージサービス「Yahoo!ボックス」のデータを削除する機能なども実装している。今後、データ削除だけでなく、遺族へのデータ移管なども行う予定という。

 なお、これらの内容を実行するために、運営側は公的証明書(火葬許可証)でユーザーが亡くなったことを確認する。火葬許可証は、人が死亡したことを遺族などが市区町村に届け出ると発行される証明書だ。ヤフーでは「火葬許可証が最も速く最も確実に『死亡』を証明できる公的証明書にあたると考え、確認方法として使うことにした」としており、なりすましによる遺言メールの誤送付などの心配もいらないという。

 ヤフーでは5月から、葬儀などに関するポータルサイトを運営する鎌倉新書と「ヤフーの葬儀手配」を先行開始していた。Yahoo!エンディングは、そのサービス領域を「家族の死」だけでなく「自分の死」にまで拡大させたものになる。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]