Microsoftが同社初の「Android」搭載端末「Nokia X2」を発表した。数年前には考えられなかった動きだ。
Nokia X2は、フィンランドを拠点とする携帯端末メーカーNokiaがMicrosoftに買収される前の2014年2月に発表した端末「Nokia X」の後継機種である。Nokia Xが披露された際にも、Microsoftは、同社独自の「Windows Phone」OSのみに専念するために、Android関連のこの取り組みを廃止するのではないかという憶測が多数飛び交った。しかし、どうやらそうはならなかったようだ。
Nokia X2には、「Nokia X Software Platform 2.0」とMicrosoftが名づけるプラットフォームが搭載されている。Nokia X Software Platform 2.0は、基本的にAndroidの「Android Open Source Project」に含まれる要素だが、その上に通常は構築されるGoogleのクラウドサービスには接続しない。そうすることによってMicrosoftは、Androidの高い人気による恩恵を享受しつつ、同社独自のサービスへのリンクを組み込むことができる。これは、ハイエンドスマートフォン向けにはWindows Phone、そして、ローエンド向けにはNokia Xと「Nokia Asha」という同社が長期的に取り組む施策であり、低価格端末分野におけるAndroidの強さを認める実用的なアプローチで、新興市場の一部のユーザーを、PCを購入させることなくMicrosoftの顧客にすることができる可能性がある。
Microsoftは、Nokia X製品シリーズを「Microsoftサービスへのゲートウェイ」と表現している。つまり、新興市場における「膨大な数の次の」スマートフォンユーザー獲得を狙う低価格端末である。同社によると、これらの携帯端末は、「Skype」や「OneDrive」といった同社サービスの「普及を強力に推進」しているという。同端末には、Outlook.com、Skype、OneDriveがプリロードされているほか、「OneNote」や「Yammer」などを「Nokia Store」からダウンロードすることができる。ただし、Nokia Xと同様に新端末においても、Androidアプリにもアクセスできるようになっている。
7月に99ユーロで発売されるデュアルSIMの同携帯端末は、4.3インチの「ClearBlack」ディスプレイと、オートフォーカスとフラッシュ対応の5メガピクセルの背面カメラを装備し、1.2GHzデュアルコアCPUを採用するQualcommの「Snapdragon 200」プロセッサを搭載する。RAMは1Gバイトだ。
Nokia X2は、光沢のあるオレンジ、ブラック、グルーン、光沢のあるイエロー、ホワイト、マットなダークグレーの6色で提供される予定。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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