検索サービス大手のGoogleは3月、同社のモバイルOSである「Android」の改変版であり、スマートウォッチといったウェアラブル機器向けの「Android Wear」を披露した。Android Wearは「Google Now」の音声認識技術を活用しており、ウェアラブル機器という新興市場に対する同社の意気込みの高さがうかがえる。Android Wearが稼働するスマートウォッチには「LG G Watch」や「Moto 360」などがある。
しかしウェアラブル機器を一般コンシューマーにまで普及させるには、そういったガジェットを購入して使ってもよいと感じさせるほど実用的なものにするとともに、数週間使っただけで放置されないようなものにするよう、デバイスメーカーや開発者の側で努力する必要がある。GoogleのAndroid Wearチームでデザインを担当するRoman Nurik氏とTimothy Jordan氏による米国時間6月3日付けのブログ投稿を読んでみてほしい。
Nurik氏とJordan氏によると、ウェアラブル機器のためのアプリのデザインには、開発者らのソフトウェアに対する本質的な考え方にまで及ぶ、ある種の微妙なさじ加減が必要になるという。Roman氏は「ウェアラブル機器上のアプリについては、グリッド状に並べられたアイコンとしてではなく、OS自体の上に重ねられたある種の機能オーバーレイとして考えることがかつてないほど重要となる」と述べている。
この言葉は開発者らしい難解さを含んでいるが、同氏のポイントには、ウェアラブル機器上のアプリを考える際には、特に腕時計のディスプレイのように表示領域が限られている際には、スマートフォンのアプリとは違ったかたちで考え直さなければならないという点が含まれている。
同ブログ投稿には「『Google Glass』と同様に、ユーザーに提示する情報やアクションを考える際には慎重を期する必要がある。また、アプリが画面に表示される際の状況については、さらに慎重になることが必要だ」と記されている。
さらに両氏は、四角い画面と、Moto 360のような丸い画面でのデザインといった、開発者らにとって役立つその他のデザインプロセスについても詳細に説明している。
Android Wearは、Googleの開発者向け年次カンファレンス「Google I/O」でも大きく採り上げられることになっている。また同カンファレンスでは、ウェアラブル機器のためのデザインに特化したセッションも予定されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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