4月21日~4月27日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
日本では新生活のスタートとなる4月が間もなく終わり、ゴールデンウィークへと入ろうとしている。サンフランシスコ、シリコンバレーでは、4月30日のFacebookの「f8」を皮切りに、5月のGoogle I/O、6月のApple WWDCと、巨大テクノロジ企業の開発者イベントが行われる。
これらのイベントは、開発者が与えられたプラットホームでどのようなビジネス展開が可能かを考えると同時に、一般のユーザーが利用できる今後のサービスを予測する場にもなるので、Appleのみならず注目だ。
今回はAppleだけでなくGoogleの開発者イベントも、参加は抽選となった。なおAppleは、抽選から漏れた人に対して、当選したが購入されなかったチケットを追加販売するとしている。
さて、少しゴールデンウィークらしい話題からご紹介し、1週間のニュースを振り返っていこう。
アップル地図の衛星画像にネッシー現る(4/21)Appleは米国時間4月23日に、2014年第2四半期の決算を発表した。同社アナリストの予測を上回る結果となったが、引き続き牽引しているのはiPhoneだった。
iPhoneは予測を大幅に上回る4370万台を販売した。同年前期の5500万台と比較すると大きく減少しているが、例年第2四半期はホリデーシーズンよりも落ち込むことが常だ。そうした環境下で予測を上回る売り上げを見せたのは、Appleにとって嬉しい上振れとなった。特に中国市場ではChina MobileでのiPhone販売開始があり、また決算発表の中で取り上げていた日本市場の好調ぶりもプラス要因となっている。
一方でiPadは予測の1900万台を下回り、1640万台に留まった。この要因としては、流通在庫の変更によるものとした。またiPad版Microsoft Officeがダウンロード可能になったことから、iPad販売を後押しするのではないか、と指摘している。
Tim Cook CEOは、「一番乗りよりも、素晴らしい、常識では考えられないほど素晴らしいものを欲しがっている」として、そうした製品を提供することがAppleのミッションである点を強調している。
アップル、予測を上回る第2四半期決算を発表--増配と株式分割も(4/24)Appleはこれまで、環境対策が遅れているという印象を持たれていた。環境保護団体との間でトラブルを抱える一方で、Appleなりの環境対策を着実に積み重ねてきた。Appleの取締役には、「不都合な真実」などの環境活動で知られるAl Gore元副大統領も名を連ねている。
Appleは4月22日のアースデーに合わせて、世界90店舗のApple Storeで緑をあしらったロゴや販売員の服装などを展開した。また米国や英国の主要新聞には、Appleが取り組む100%自然エネルギーのデータセンターなどを紹介する広告を出している。
そこでのメッセージは、「Appleの考えるアイデアを、他の企業にも積極的に取り入れてもらいたい分野があります」というもの。これは、Appleのアイデアを盗んだとして裁判を起こしているSamsungに対する皮肉と取ることができる。
地球環境について考えよう--アップル、「Earth Day」に合わせてストアをグリーンに(4/22)2014年第2四半期決算発表の場で、Apple TVの販売台数が2000万台に到達したことを明らかにした。これまでテレビに関する取り組みについては、2012年末からのApple製テレビを発売するのではないかというものや、2014年に入ってからケーブルテレビ会社との交渉を行っているという話題まであり、決定的な製品が出ないまま現在を迎えている。
他社の動向も活発だ。現状、専業メーカーとしてはRokuが人気だ。Googleは、Google TVなどをリリースしてきたが、2013年、Chromecastと呼ばれるテレビのHDMI端子に直接差し込むタイプのデバイスをリリースし、もう少しパワフルなセットトップボックスをリリースするのではないかと見られている。
またAmazonは、Fire TVと呼ばれるセットトップボックスをリリースし、音声によるコンテンツの検索や、ゲームアプリの販売も始めた。ゲームコントローラも発売して、本格的な家庭用ゲーム機としての活用へと進むことも考えられる。
こうした現状の中で、Apple TVは、2012年3月に1080p対応の現行モデルをリリースしてから、丸2年間アップデートをしていない。そうした現状の中で売り上げを伸ばしてきたのは、iPhoneやiPadから始まりMacへと広がった画面共有やコンテンツ再生を無線で行えるAirPlayの活用によるものだろう。
今後Apple TVが独自に売り上げを伸ばしていくには、他社が採用する機能をキャッチアップすることが重要だ。ゲーム機能の拡大と音声入力などにより、快適なリビングルームでの活用環境をいかに整えるか。また、ケーブルテレビと協業もしくはリプレイスできるような魅力的なコンテンツをどうやって手軽に楽しめるようにするかに注目だ。
アップルとグーグル、独占販売権めぐり大手ゲーム会社と交渉か(4/22)AppleとSamsungの裁判は引き続き継続しているが、Appleの陳述に対して、先週はSamsung側の証言が行われた。Samsungも特許2件を侵害しているとして3840万ドルの賠償を主張すると同時に、Appleが主張する知財の侵害を否定し、またAppleの22億ドルの賠償請求に対して、全てが知財侵害による損害ではないとの主張を行った。
またSamsungが採用するAndroidを開発するGoogleとの間で、Mobile Application Distribution Agreementと呼ばれる同意書が交わされているが、これに基づいて、SamsungがAppleと争っている裁判の裁判費用、賠償金を支払わなければならない場合の費用の一部をGoogleが支援することに同意している。
サムスン、アップルへの賠償金3840万ドルを主張--22億ドル要求に反論(4/22))GoogleはAndroid Wearやその他のデバイスを、Android専用に絞るつもりはないようだ。Google Glassは先日、最新版のAndroid、KitKatへのアップデートがあったが、iPhoneの機能にもより広く対応を実現した。
Square、グーグルへの身売りで交渉との報道--声明で否定(4/22)モバイルデバイスでクレジットカード決済が行えるSquareは非公開起業であるが、2013年は1億ドルの損失を計上している。そのためか身売り交渉の噂もあったが、これを否定している。
MSの音声アシスタント「Cortana」の実力は--「Siri」「Google Now」と比較(4/23)Microsoftの音声アシスタントCortanaは、どちらかというとGoogle Nowに近い機能と言える。Siriはジョークは上手だが、情報検索やコンテクストを受けた会話は、遅れを取っているように見える。
アップル、「OS X」ベータ版を一般ユーザーでも試用可能に(4/23)これまで開発者向けに公開していたOS Xのベータ版を、一般ユーザーへと拡大させた。より広くユーザーからのフィードバックを受けられるようにする計画であると同時に、今後もOSは無償でアップデートされるとみられる。
アップル、「AirPort」製品のHeartbleed問題に対処(4/23)OpenSSLの脆弱性に関するHeartbleed問題を解決するため、AirMac製品のアップデートが行われた。このバグによる影響を受けるのは、「Back to My Mac」または「Send Diagnostics」が有効となっている、802.11ac対応のAirMac ExtremeとAirMac Time Capsule。
アップル、「iOS 7.1.1」をリリース--「Touch ID」認識性などの問題に対応(4/23)3月にアップデートが行われたばかりのiOS 7.1のマイナーアップデートである「iOS 7.1.1」が公開された。Touch IDの認識率向上など、いくつかの問題が解決されている。
次期「iPhone」に期待すること--アップルへの6つの提案(4/24)ブログ等では次期iPhoneのレンダリングデータが公開されるなど、期待が集まる次のiPhone。この記事では6つの期待を指摘しているが、防水機能は望むユーザーも多いのではないだろうか。
アップルやグーグルら、非勧誘協定をめぐる訴訟で和解に合意(4/25)ハイテク企業の従業員が雇用主を相手取って提起した集団代表訴訟で、和解が成立した。これは協定を結ぶ企業間で、人材の流動性を下げたり、給与の情報を押さえる合意を行っていた問題だった。
「FuelBand」の開発終了が意味するもの--ナイキの思惑をめぐるアナリストの見解(4/25)NikeのFuelbandチームの解散が伝えられ、事業撤退が噂されると同時に、Appleがこの分野のハードウェアを引き継ぐのではないか、という噂にまで発展している。Nikeはすでに3000万人のNike+ユーザーを抱えており、ソフト面、プラットホーム面でこの人数を1億人へ引き上げたいと意欲を見せている。そのためには、やはりAppleの力が必要になるのではないだろうか。
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