5インチiPhoneに関する考察、CarPlayの発表--松村太郎のApple一気読み

 3月3日~3月9日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。

 先週、ジュネーブのモーターショーでの主役は、Appleが発表したiPhoneと自動車車載器を連携させるCarPlayだった。そして3月11日からテキサス州オースティンではイベントSouth by Southwest(SXSW)に合わせてiTunes Festivalが開催される。携帯電話やコンピュータなどのテクノロジに関連するイベントではなく、自動車やエンターテインメントなどのイベントで存在感を見せるApple。できれば、3月末に開催されるMacworld/iWorldにも顔を出してくれるとよいのだが。

 それでは先週のニュースを振り返っていこう。

5インチiPhoneに関する考察

 AppleはiPhone 5、5s/5cと、拡大した4インチRetinaディスプレイのサイズと解像度を保ってきた。iPhone 5sではプロセッサやカメラなどの性能を高めて評価されたが、画面サイズは唯一、ライバルに対するアドバンテージを取れていない。そこで噂されているのが、次期iPhoneの画面サイズだ。

 画面を拡大することについて、CNETの記事で考察されている。現在は、4インチ(1136×640ピクセル)のディスプレイを採用しているが、5インチに拡大し、高精細さ、つまりRetinaディスプレイと呼べるレベルにするには、更に高い解像度のディスプレイを採用する必要があると指摘している。例えば、2272×1280ピクセルというサイズはどうだろう。

 こうしたディスプレイパーツや、画面を拡大しながらもバッテリ持続時間を10時間にとどめることなどは、現在の技術からすると可能だとしている。しかし問題は、現在の「片手で使える」という操作性をいかに保つかということだ。そのために、端末の縁までいっぱいに使うアイディアなどが噂されている。

 またiPhoneなのか、その他のデバイスになるのかはわからないが、本連載でもAppleが新しいサファイヤクリスタルの製造に投資していることを伝えてきた。これに対して現在、Appleをはじめとするさまざまなスマートデバイスが採用している強化ガラスを製造するコーニングが、サファイヤクリスタルについて批判を展開している。

アップルの5インチ「iPhone」は実現するか--技術的な課題を考察(3/3)
「iOS 8」に欲しい14の機能(3/4)
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iPhoneをクルマの中で--CarPlay発表

 Appleは2013年6月のWWDCで「iOS in the Car」という名称でiPhoneを自動車に接続して利用する機能をiOS 7の一部として発表してきた。先週開催されたジュネーブのモーターショーでAppleは名称をCarPlayに変更し、自動車車載器とiPhoneを接続して利用する機能を公開した。各自動車メーカーのオプションとして順次対応していくことになる。

 利用できる機能はマップを使ったナビゲーションや通話、メッセージ、音楽などのiOSの機能に加えて、Spotify、iHeartRadioといった音楽ストリーミング系のアプリもリストに入っている。今後Appleがゲートキーパーとなり、運転中の脇見をしない操作方法と機能に対応したアプリを追加していく模様だ。

 なおCarPlayに対応するiOS 7は、米国時間3月10日から配信されている。

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環境保護活動を否定する株主は「売ってもらって構わない」

 2月28日にAppleが開催した年次株主総会の場で、Tim Cook CEOの珍しい一面が見られた。株主に対して、強く反論したからだ。

 National Center for Plublic Policy Research(NCPPR)は、Appleが自然エネルギーへの依存を強めていることや、持続可能性実現の取り組みに対して快く思っておらず、株主総会を前に声明を出していた。政府の規制強化と環境基準を同等のものとして、Appleこれに屈するべきではないとの主張だった。

 これに対して、TIm Cook氏は、政治的動機に基づく要求には応じないと反論した上で、「われわれの活動の多くは、利益追求以外の理由で行われている。われわれは世界をこれまでより良い場所にしたいと考えている」と述べた。また、Appleが地球環境に献身的に取り組むことを批判する株主は、株を売却しても構わないとの考えを表している。

アップルのクックCEO、環境保護活動を批判した株主に反論(3/3)

その他

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