UPDATE Appleは米国時間4月23日、予測を上回る2014会計年度第2四半期決算(3月29日締め)を報告し、株主にさらに現金を還元する予定であると述べるとともに、1対7の株式分割を発表した。
Appleは、「iPhone」を4370万台販売し、予測されていた3800万台を大きく上回ったと述べた。一方、同社は、「iPad」を1640万台販売し、アナリストらが予測していた1900万台を下回った。両製品の販売台数は、ホリデーシーズンを含む同社第1四半期におけるiPhoneの5500万台とiPadの2600万台からは大きく減少している。第1四半期の販売台数は、Appleの第1四半期最高記録を更新したが、当時のアナリストらの予測には届かなかった。第2四半期のiPhone販売台数が予測を上回ったことは、消費者がスマートフォンの購入を控えているとする一部の懸念を和らげることとなった。
Appleの第2四半期における唯一注目すべきマイナス面であり、予測を下回ったiPad販売だが、同社最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は、予測を下回った原因として流通在庫における変更を挙げており、AppleとしてはiPad販売に関する社内予測を満たしていると説明した。同氏は、Appleが2億1000万台以上のiPadを初代モデル投入以降に販売していることを付け加えるとともに、iPad版「Microsoft Office」が提供可能になったことが販売増加を後押しするに違いないと述べた。また、Cook氏は、高い顧客満足度レベル、iPad購入を計画している人の数の多さ、そして、iPad所有者における使用率の高さにより、同タブレットの将来の見通しに自信を持っていると述べた。
6月までの翌四半期について、Appleは売上高が360~380億ドル、粗利益率が37~38%と予測している。予測売上高の中間値は、今回の決算報告前のアナリスト予測である380億ドルよりも低い。
第2四半期の利益は102億ドル(1株あたり11.62ドル)。前年同期の利益は95億5000万ドル(1株あたり10.09ドル)だった。1株あたり利益は、アナリストらが予測していた10.19ドルよりも高かった。
第2四半期の売上高は4.7%増の456億ドルで、Appleとアナリストらの両方の予測を上回った。Appleは1月、第2四半期売上高を420~440億ドルと予測していた。アナリストらの予測は435億ドルだった。
製造コストなどを差し引いた後の売上高の指標である粗利益率は39.3%で、Appleが予測していた37~38%よりも高かった。Appleの粗利益率は、2012年初頭に47.4%という最高値を記録してから減少し続けている。より低価格な製品を好む顧客が増えているためだ。
Appleは、2015年までに買い戻すことが既に決定されている600億ドル分に加えて、さらに300億ドル相当の株式を買い戻す予定だとも述べた。
また、配当率を8%引き上げ、1株あたりの配当を3.29ドルとして、5月15日から支払いを開始すると述べた。現金還元の資金は、債券市場で調達する予定だと同社は述べた。
また同社取締役会は、1対7の株式分割を発表した。6月2日の取引終了時点でのApple株主に対し、その時点での保有株式1株につきさらに6株の株式が与えられる。分割調整後の株価での取引は、6月9日から開始される予定。
Appleは投資家情報ウェブサイトで、「より多くの投資家が取引しやすいように」株式を分割することにしたと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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