「スケートの羽生選手の4回転ジャンプのシーンだけをひたすら見たい」――マイクロアドは4月22日、YouTubeの動画から簡単にお気に入りのシーンだけを切り取って、投稿したり視聴したりできるサービス「いいとこ動画」のベータ版を公開した。
いいとこ動画では、選んだタグに関する動画が順番に自動再生される仕組みを採用している。そのため、たとえばアイドルの好きな振り付けシーンのみ、競馬の逆転ゴールのシーンのみ、RPGのラスボス撃破のシーンのみを、ひたすら“ながら視聴”することが可能だという。もちろん、アニメやスポーツなどカテゴリごとに視聴することもできる。
使い方はいたってシンプル。サイト内で動画を検索し、その動画の切り取りたいタイミングで「START」と「STOP」を押して時間を指定するだけ。あとは、そのシーンに関連するタグをつけるだけで投稿できる。なお、同サービスはYouTubeのAPIの使用ガイドラインに沿って開発されているという。
切り取った動画をFacebookやTwitterなどのSNSにシェアすることもできる。移動中などのすき間時間にスマートフォンでSNSをチェックする人などは、“見どころ”だけ視聴できるこのサービスと相性が良さそうだ。今後は、他のユーザーが切り取った動画をまとめて視聴できるフォロー機能なども実装していきたいとしている。
このサービスを手がけたのは、マイクロアド入社3年目の澤田芽乃華氏。澤田氏が所属するコンシューマーサービス事業部では、マイクロアドが持つネット広告に関する技術をより多くの人にわかりやすく伝えたり、未来の広告配信のあり方を提示したりすることをミッションとした研究・開発ラボ「MicroAd Labs」を運営している。
MicroAd Labsでは、マイクロアドの広告配信技術を江戸時代を舞台に表現した映像作品「マイクロアド絵巻」や、DSP「MicroAd BLADE」での1日のリクエスト数を、国や時間ごとに可視化するサービス「MicroAd Ad Platform Global Visualizer」、アドテクノロジについて楽しく学べる学習サービス「アドテク・ラーニング」など6つのコンテンツを提供している。これらはすべて澤田氏が考案したものだという。
ただし、こうした広告事業とシナジーの高いコンテンツは、同社の持つユーザーデータと紐づけたりすることもあるため扱いが難しく、クリエイティブの表現が限られてしまう課題があった。そこで、今後はいいとこ動画のように、同社のアドテクノロジを活かした従来とは毛色の違うコンテンツなども提供することで、企業の認知度を高めていきたいと話す。「サービスを楽しんでいただく中で『マイクロアドってどこ?』と最後に気づいてもらえればいい」(澤田氏)。
コンシューマーサービス事業部では今後も、マイクロアドや広告業界への理解を深めたり、興味を喚起するための施策を継続的に展開していきたいとしている。
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