Squareがより大規模な企業への身売りを検討している可能性があると報じられている。Squareは、Twitterの共同創設者Jack Dorsey氏が創業したモバイル決済の新興企業だ。
Squareはこの数カ月間、Google、Apple、eBay傘下のPayPalといった大手技術企業とひそかに会合を開き、身売りの可能性を探っているという。買収金額は数十億ドルにも及ぶ可能性がある。The Wall Street Journal(WSJ)がこの交渉を知るとする情報筋らの話として報じた。Squareが現時点で最も深い話し合いをしたのはGoogleで、AppleやPayPalとの話し合いは事実上予備的なものだと同記事には記されている。
Squareは、小規模販売業者を対象に決済ごとに手数料を徴収する事業で急速な成長を遂げてきた。携帯端末に取り付けるカードリーダーの提供で事業を開始したが、より大規模なコマース企業へと成長し、デジタルキャッシュレジスタサービスや、ユーザーが友人や家族に送金する機能を提供している。Squareによる年間取引金額は、数十億ドルにものぼる。
そのような成功にもかかわらず、Squareは金銭的な問題を抱えているとWSJの情報筋らは述べている。情報筋らによると、非公開企業であるSquareは2013年に1億ドルの損失を計上し、保有現金が減少しているという。問題は、すべてのカード決済のうちSquareが得るのはわずか2.75%で、そこからカード会社に多額の手数料を支払わなければならず、ほんのわずかな利益しか同社に入らないという点にあるとWSJの情報筋らは述べている。そのために同社の銀行口座残高が減少しているようである。
Squareは、米CNETにメールで送付した声明において、この報道を否定し、自社事業の売却を現在は考えていないと述べた。
Squareの広報担当者は、「Googleと買収交渉をしていないし、過去にもしたことはない。Squareを魅力的な買収対象と見る企業が存在することには感謝するが、どの企業に対しても身売りを真剣に検討したことはないし、交渉したこともない」と述べた。
米CNETは、Squareとの交渉の可能性についてGoogleにコメントを求めたが、まだ得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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