スマートフォンとタブレットの境目はどこにあるのだろうか?違いはサイズなのか、それとも他にも何かあるのだろうか。Huawei(ファーウェイ)の「MediaPad X1」は、その境界線を曖昧にするデバイスだ。Huaweiはこの7インチの「Android」デバイスをタブレットだと主張しているが、同時に4G LTEデータ通信が可能なSIMカードスロットを持ち、通話もできればSMSも送信できる。つまり、基本的に携帯電話として機能するわけだ。
MediaPad X1は、携帯電話として使える上に、フルHDのディスプレイと1.6GHzのクアッドコアプロセッサ、魅力的なメタルボディ、そして13メガピクセルカメラを搭載している。
このデバイスは2014年3月以降、中国、ロシア、西ヨーロッパ、中東、中南米、日本などで展開予定だ。Huaweiは今のところ、予定販売価格を399ユーロ(約550ドル)としているが、これは必ずしも安いとは言えない。スペックはかなり立派なものだが、Appleの「iPad mini」や、ずっと財布に優しいGoogleの「Nexus 7」に対抗しようとすれば、このくらいの性能は必要だろう。
スリムなメタルボディと、きれいな塗装を持つMediaPad X1のデザインは、悪いものではない。このメタルボディの作りは、手にする者に豪華ささえ感じさせ、細いベゼルや前面がすべてガラスであることも高級感を演出している。背面のメタルパネルにゆがみはないし、ボタンにも不愉快な緩みはなく、かなりしっかりした作りに感じられる。
7.18mmという厚さは、iPad miniとほぼ同水準だが、ディスプレイは8インチではなく7インチであるため、縦も横も小さくなっている。使ってみると、ジャケットの内ポケットには簡単に入れることができるが、ジーンズのポケットに入れておくのは難しかった。もし、日常的に携帯電話としても使いたいと思っているのなら、念頭に置いておくべきだろう。
iPad miniのメタルボディと比べてどちらのデザインを気に入るかは、純粋に好みの問題だろう。個人的にはあまり大きな違いはないように思うが、iPad miniの方が、その名前の分だけ魅力があるのは確かだ。しかし、Nexus 7のラバー風のボディに比べれば、X1のおしゃれなメタルボディの方が気に入っている。
デバイスの前面に物理ボタンはないが、側面には標準的な音量ボタンや電源ボタンに加え、mini-USBポートと3.5mmヘッドホンジャックが用意されている。また、SIMカードスロットとmicroSDカードスロットもあり、内蔵ストレージを16Gバイト拡張できる。
7インチディスプレイはフルHD(1920×1200ピクセル)の解像度を持っており、ピクセル密度は323ppiだ。これはiPad miniの「Retina」ディスプレイ(326ppi)よりも劣るが、人間の目では違いがわからないはずだ。
X1のディスプレイは非常に鮮明で、アイコンの縁はシャープに映り、ウェブページの小さな文字も明瞭に見える。また画面は明るく、少なくとも輝度を少し上げれば、英CNETのオフィスの照明が反射しても問題なく画面を見ることができた。ロンドンの曇り空の下でなら、字を読むのは簡単だが、カリフォルニアの日中の明るい太陽の下でどう見えるかは、まだわからない。
色も鮮やかで、視野角も十分広く、ベッドやトイレで映画やテレビを見るのに適した、オールラウンドなディスプレイだと言えるだろう。
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