さらにAttention。当然ながら、すでに多くのスマートフォン広告が登場している。メール広告、バナー広告、検索連動広告などだ。また、FacebookやTwitterの広告も、スマートフォン向けのものが多くなってきている。
推計値であるが、D2Cの独自調査によると、スマートフォン広告の市場規模は2013年1~12月で2073億円。前年比259%と勢いづいてきている。米国では、2017年にスマートフォン広告がPC広告を逆転すると予測されている。それだけ、Attentionの段階でもスマートフォンの存在感が増してきているわけだ。
メディア接触ではテレビがまだ圧倒的だが、今はマルチデバイスの時代だ。テレビを見ながらも、スマートフォンを持ち、別のことをしていたり、テレビからの情報と連動して検索したりする人が増えている。ニールセンの調査によると、スマートフォンを持ってテレビを見ている人は61%に上るという。
これはカケザンが開発したアプリを使った事例であるが、画像認識によるCMスキャンアプリ「LUX SHINY SCAN」というものがある。ユニリーバ・ジャパンのヘアケアブランドである「LUX」のキャンペーンで、当該CMが流れたらスマートフォンをかざし、CMをキャッチすることでゲームのスロットマシンが回って、プレゼントに応募できるというものだ。YouTubeでも可能であり、CMが流れる30分前にプッシュ通知でアテンションするなどの工夫をし、盛況だった。
いずれにしても、このようにスマートフォンはすでにAISASのすべての段階で活用できるデバイスとなっている。そのため串刺しにした企画も、アクションから遡る企画も、あるいは途中から入ってActionにつなげるような企画も、すべてこなすことができる存在といえる。むしろ、スマートフォン抜きでは、それが不可能な時代と言ってもいいのではないだろうか。
とっくにキャズムを超え、機が熟しているスマートフォンをマーケティングに活用しないとなれば、それはむしろリスクであると改めて主張しておきたい。
(執筆:カケザン クリエーティブ・プランナー 新野文健)
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