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Apple TVにまつわる議論、試練のiTunes Store--松村太郎のApple一気読み

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 3月24日~3月30日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。

第4世代のiPadを販売再開
第4世代のiPadを販売再開

 3月が終わり、日本ではいよいよ新学期、新生活の4月がスタートする。1月から3月の四半期、Appleはとても静かに過ごしていたように思われる。目立った動きは、2013年末までの四半期決算や定時株主総会など、目立った製品ラインアップの変更はiPad 2を取り下げ、第四世代iPadを廉価版としてラインアップに復活させたこと、そして欧州市場でiPhone 5cの8Gバイトモデルを用意したことだ。

 ちょうど3月末にサンフランシスコでMacworld/iWorldというApple製品に関連するイベントが開催されていた。かつてはAppleも出展しており、2007年1月のMacworldではSteve Jobs氏がiPhoneを発表した場でもあった。しかしAppleは既に参加をやめており、現在では一般のユーザーを呼び込んだAppleユーザーのためのイベントへと変化している。

 4月から6月までの3カ月には何が起きるだろうか。例年の予定だと、6月頃に開発者イベントWWDCが開催される。2013年と同様にMacとiPhone/iPad向けの新OSが披露され、またMacBook製品のアップデートがあるとみられる。あるいは、この期間に、全く別の製品をイベントなしでアップデートすることも考えられる。

 それでは先週のニュースを振り返っていこう。

Apple TVにまつわる議論

 Appleの製品ラインアップの中で、もっともAppleらしくないのがApple TVだ。本体は黒いピアノブラックの箱だ(もっとも、最近黒いボディの製品にMac Proが追加されているが)。これをテレビに接続すると、自分のApple IDで購入した音楽や映画、ドラマなどを視聴できるようになる。またiPhoneやiPad、Macなどの映像をWi-Fiで飛ばしてテレビに映し出すこともできる。

 ここまではスマートなのだが、そこから先がいけない。ケーブルテレビでもおなじみのチャンネルなどが用意するアプリ(厳密に、アプリと呼ぶべきかはわからない)で映像コンテンツを楽しめるが、これらのチャンネルの映像を見るには、ケーブルテレビの契約が必要になる。Apple IDではコンテンツが観られないのだ。

 Appleは2013年にApple TVそのものと、Apple TVに関連するコンテンツ販売が10億ドルを超えたと発表している。しかし、この金額はAppleのビジネスの柱となるには、あまりにインパクトに欠ける。この点も、競合他社のリーダーからは「らしくない」と指摘されている。

 Apple TV同様、テレビとネットの仲介役をするセットトップボックスを手がけるRokuのCEO、Anthony Wood氏は、「Apple TVは基本的にiPadのアクセサリだ。赤字を生み出す元であり、Appleらしくない。赤字になるのに、どうしてもっと売りたいと思うだろうか?」と話す。

 一方で、Steve Jobs氏の人物伝によると、テレビ業界についても、音楽や携帯電話のように変革をもたらしたいという示唆があり、決して本気でないわけではないかもしれない。Appleはそうしたインパクトの大きな方法について準備を進めているとも取れる。

 AppleとComcastがストリーミングTVサービスで提携交渉をしているという情報が先週出ているが、ウェブのトラフィックの問題、IDの問題などが解決されれば、インパクトある変革の可能性も高まってくるだろう。

アップル、ComcastとストリーミングTVサービスで提携交渉中か(3/24)
「『Apple TV』は赤字の元」:競合企業RokuのCEOが発言(3/29)

試練のiTunes Store、次なる方策は?

 iTunesにも変化が必要だ。これまでデジタルコンテンツをiPod、iPhone、iPad、MacとPCのiTunesから容易に購入できる仕組みとして音楽のデジタル化を牽引する存在だったiTunes Storeの売り上げは1割ほどの減少傾向にある。

 これに対して、Spotify、Pandra、YouTubeといったストリーミング型のサービスは2012年から2013年にかけて39%も上昇しており、活発なユーザーのトレンドがストリーミング型のサービスへと傾いていることがわかる。筆者も、iTunes Radioを使い始めると、iTunes StoreやiTunesのライブラリにアクセスしなくなってしまった。

 そこで出てきたのが、Spotify対抗サービスでレコード会社と交渉していることと、iTunes StoreアプリのAndroid向けバージョンの提供だ。特に後者については、ユーザー数が一気に広がるため、iTunes Storeにとっては大きな変化を与えることができる。

 他社のプラットホームに自社サービスを提供することは、音楽サービスでは既に経験済みだ。当初Mac向けにリリースされてきたiPodとiTunesは、Windows PC向けに使えるようにして、業界標準の座を築いた。同様のことを今度はAndroidに対して仕掛けても不思議はないが、そのときにiTunesユーザーがAppleのスマートフォンやタブレットに振り向いてくれる仕掛けも、同時に用意しておくべきだろう。

アップル、「Android」向け「iTunes Store」アプリを検討か--「Spotify」対抗サービスでも交渉中の可能性(3/22)

Office for iPad

 Microsoft Officeは、PCの世界だけでなくMacでも、一般的な文書作成アプリ群だ。Excelの表計算は当然のスキルとして流通し、プレゼンテーションアプリのPowerPointは日本では書類作成にも書かせないフォーマットとなっている。これらのアプリは、長らくiPadには存在しなかった。やはりOfficeを使うならWindowsが便利、という認識はMacユーザーの中にもあり、そのブランドをMicrosoftも活用してきた。

 しかし、デスクトップからモバイルへ、ソフトウェアからサービスへ、スタンドアロンからクラウドへ、というシフトが起きている時代の中で、Officeがどのように生き残っていくかを考える際、あらゆるデバイスで同じように利用できることと、1本ずつのソフト販売でなくサービス提供のビジネスへ移行すること、の2点が欠かせなかった。

 MicrosoftがiPad向けにOfficeをリリースし、Office 365という購読型サービスを使って利用するスタイルへの転換は、Microsoftのみならず、テクノロジ業界全体にとって、変化の大きな象徴になるのではないだろうか。

マイクロソフト、「iPad」向け「Office」をリリース(3/28)
「iPad」向け「Office」を写真でチェック(3/28)

その他

あなたに最適な「iPad」はどれ?--第4世代の販売再開であらためて考える(3/27)
アップル「App Store」、検索結果に基づく関連アプリ表示を開始(3/26)

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