Googleは米国時間3月21日、「WebP」ソフトウェアの新バージョンを「Google Chrome」に組み込み、同ブラウザのWebP画像フォーマット表示速度を25%高速化したことを明かした。
パフォーマンスが向上した新しい「libwebp 0.4.0」は、ウェブの高速化を目指すGoogleの広範な取り組みの一環である。libwebp 0.4.0はメモリ使用量を軽減するほか、GoogleがWebPのアニメーション画像をサポートすることを妨げていた問題も修正する。アップデートされたWebPのサポートは、現在ベータ段階のChromeバージョンに組み込まれている。
TumblrやImgurなどのサイトで人気があるGraphics Interchange Format(GIF)アニメーション画像は、古くなったGIFフォーマットでいまだに存続している要素である。アニメーション画像を除けば、GIFはPortable Network Graphics(PNG)やJPEGによっておおむね置き換えられている。Googleは、WebPによってこれら3つの画像フォーマットをすべて置き換えることができると主張している。しかし、同社は、FacebookやNetflixといったサイトの後押しがあるにもかかわらず、ほかのブラウザメーカーがWebPをサポートするよう説得することにまだ成功していない。
WebPはJPEGよりファイルサイズを小さくすることができるとGoogleは主張しているが、WebPの改善は、JPEGの寿命をもう少し延ばすことに集中しているMozillaを納得させられるほど劇的なものではない。たとえWebPなどの代替フォーマットが広く支持されても、ウェブ上には無数のJPEGファイルが存在し続けるだろう。そして、Mozillaは別のファイルフォーマットを永久にサポートし続ける義務を負うことに慎重になっている。
非常に人気の高い特徴の1つは、JPEGとPNGのそれぞれの側面を統合できることだ。つまり、元の画像のデータを処理してファイルサイズを大幅に圧縮できるJPEGの非可逆圧縮と、グラフィックデザイナーが画像の一部を透明にすることを可能にするPNGのアルファだ。後者は、アイコンなどの画像を背景の上に重ねるときに非常に便利だ。
WebPは、PNGが一般的に用いられるようになっている分野、例えば、ウェブ上の法人ロゴなどでは、可逆圧縮モードで動作することもできる。Googleは「Google Play」サイトのロゴをPNGからWebPに置き換えており、これによってファイルサイズを3分の2に削減した。
Googleは、YouTubeのサムネイル画像にもWebPを採用し始めていると述べ、主要なブラウザと主要な同社サービスを支配して、ウェブの将来にどれほど大きな影響を及ぼせるのかを改めて示している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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