先般出版されたAppleとSteve Jobs氏に関する書籍について、Tim Cook氏が両手の親指を突き上げて絶賛することはないだろう。それどころか、中指を立てる可能性の方が高いかもしれない。
「Haunted Empire: Apple After Steve Jobs」というタイトルのこの書籍は、Jobs氏後の時代を主に取り上げている。著者はThe Wall Street Journal(WSJ)のテクノロジ系記者だったケイン・岩谷ゆかり氏だ。同書はJobs氏とCook氏を比較しており、Appleは伝説のJobs氏のCEO時代に絶頂期を迎え、現在は衰退している段階にあると主張している。しかしCook氏は同書について、「ナンセンス」だと批判するコメントを発表した。同氏は2011年8月、療養中だったJobs氏の退任後に最高経営責任者(CEO)に任命された。
ナンセンスというこの批判は、私がこれまでに読んだほかのApple関連書籍の一部にも当てはまる。この書籍はAppleとSteve、そしてAppleの誰をも正確に描けていない。Appleには8万5000人以上の従業員がおり、毎日出社して、自分にできる最高の仕事をしている。そして世界で一番の製品を作り出して世に自分の足跡を残し、世界をこれまでよりも良い場所にする。これは創設時からAppleの中核となっていることで、今後何十年も変わることはないだろう。私はAppleの未来に確かな自信を抱いている。
Appleが、とりわけ同社のCEOが、出版物に書かれた批判について公に発言するのは珍しいことだ。それどころか、何についてであれAppleがコメントを発表するのは稀なことだ。たとえそれがクパチーノ中心部の天気に関することであったとしても。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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