オリジナルのGALAXY GearはGoogleの意図するAndroidエクスペリエンスをもたらしてはくれなかったが、Gear 2ではTizenがしっくりはまっているように見受けられる。歩数計や心拍計、Bluetooth接続、設定といったアイコンは、今まで通りとても分かりやすいものとなっている。筆者個人としては、より大きなアイコンをテキストとともに表示してほしいと考えているものの、人によっては幼く、うるさく感じられるかもしれない。
AndroidからTizenに乗り換えることで考えられる心配事の例を挙げると、Android上のGearアプリとの通信時に問題が発生したり、Android向けアプリのアップデートの内容がGear 2やGear 2 Neoに反映されるのに時間がかかるかもしれないという点だ。
その一方で、アプリの開発者は常にクロスプラットフォーム絡みの問題と取り組んでおり、そのレベルはさまざまなものとなっている。なお、サムスンは今でもGoogleの重要なパートナーであるため、アプリの完成度を上げるためのツールにアクセスすることができる。
サムスンはGear 2を100種類以上のアプリとともにリリースするとしており、ソフトウェア開発者に対してはSDKを公開する予定にもしている。
Gear 2は、同社の「Galaxy S5」のほかに、「GALAXY S III」や「GALAXY S4」「GALAXY S4 mini」「Galaxy S4 Active」「Galaxy S4 zoom」「GALAXY Mega」「GALAXY Note II」「GALAXY Note 3」「GALAXY Note 10.1(2014年モデル)」「Galaxy NotePRO」「Galaxy TabPRO(12.2、10.1、8.4)」とも連携可能になる予定だという。
サムスンの新製品Gear 2によって、GALAXY Gearにおけるストリーミング音楽の聴取時には携帯電話を近くに置いておかなければならないという不便さが解消された。しかし、短期間で新製品が登場した本当の理由には、自社開発のTizenブランドを強化し、Googleと距離を置くというサムスンの野望もあるはずだ。
筆者の興味は、新しいカメラとマイクが日々の生活でどのように活用できるのかという点にある。つまり、その配置はGALAXY Gearよりも実用的なのだろうか、あるいは新しい使い方が生み出されるのだろうかといった点だ。カメラは、以前のようなバンドの中央から突き出た不細工なものよりも、デバイス本体の上部に配置されている方がずっとすっきりとしているのは確かである。
またユーザーにとっては、ソフトウェアのアップデートサイクルが、Tizenへの変更によってどの程度変わってくるのかという点も気になるところだろう。例えば、ウェアラブル機器のGearファミリと互換性のある自社製あるいは他社製の携帯電話をいかに増やし、アプリ開発企業をどのように呼び込むかということだ。良きにつけあしきにつけ、Gear 2(そしてカメラを搭載していないGear 2 Neo)は、サムスンがスマートウォッチに本気で取り組んでおり、自らのソフトウェアプラットフォームを発展させようとしている表れと言えるだろう。
なお、他社製の数多くのデバイスとの互換性と同様に、価格もGear 2の今後を左右する鍵となるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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