Microsoft幹部らは、米国時間3月3日に開幕の同社「SharePoint Conference 2014」において、今後予定されているいくつかの変更を紹介した。具体的には、クラウド版の「Office」アプリに組み込まれるソーシャルと機械学習の技術についてである。これらの技術が2014年中に提供開始されれば、「Exchange」「SharePoint」「Yammer」の境界はあいまいになり、ソーシャルコラボレーションが、さらに密接に統合された製品群の中心として位置づけられることになる。
Microsoftは、機械学習機能を用いる「Office Graph」と同社が呼ぶものを構築している。Office Graphは、コンテンツ、ユーザーのやり取り、アクティビティストリームを解析し、それらの技術間の関係をマッピングして、各ユーザーに適した最も関連性の高いコンテンツを提示できるようにする。Office Graphは、Yammerにおける「Enterprise Graph」の概念を拡張したものである。
MicrosoftでOffice Server Services担当コーポレートバイスプレジデントを務めるJeff Teper氏は、「Graphは、人々やドキュメントを超えた次元にわれわれを導くものだ」と述べた。「組織から学習し、自分に関連するものを表示してくれるソフトウェアを、われわれは求めている」(Teper氏)
同社はさらに、Office Graphを活用するいくつかの新しい「エクスペリエンス」、つまりアプリを開発している。その中に、「Oslo」という開発コード名のアプリケーションがある。この新しいOslo(以前の「Microsoft Oslo」とは別物)の開発コード名は、Microsoftのオスロオフィスに由来している。オスロオフィスには、Microsoftが2008年にFast Search & Transferを買収した際に同社に加わった社員の一部が今でも勤務している。
Osloは、多様なビューでコンテンツを表示する。あるビューでは、情報は「カード」の形式で表示される。カードには、特定のミーティングにおける参加者や、最近話題になっているトピックに加え、「OneDrive」、Yammer、電子メールなどの手段によってユーザーに共有されているドキュメントなどの情報を表示することができる。Microsoft幹部らは、Osloを「Flipboard」アプリになぞらえた。
Osloは、2014年後半から「Office 365」のユーザーを対象に提供開始される予定だとTeper氏は述べた。OsloはOffice 365のプレリリースプログラムの一環であり、Microsoftは、同プログラムに参加する顧客を募集中である。
Teper氏はOsloを、「ヒーロー」、つまり第一の「Office Graph」アプリケーションであるとした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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