「Windows XP」は、そのサポート期間の終了まであと数週間を残すのみとなった。そこで、Microsoftの上級幹部Jay Paulus氏による同OSについての見解を紹介するとともに、次のOSへと移行するべき理由を解説する。
Windows XPがリリースされた際には非難の嵐が吹き荒れていたという事実を忘れてしまうくらい、同OSに愛着を感じるのは簡単だ。しかし、Microsoftのある上級幹部によると、もはやこのOSは今の世界に合ったものとは言えないのだという。
Windows Commercial担当ディレクターであるJay Paulus氏によると、XPは最終的には非の打ちどころのない成功を収めた(そして同社に重要な教訓を与えた)ものの、2001年に初めてリリースされた際には多くの批判を浴びたという。
Paulus氏は「Windows XPが出荷された際のレビューを見ると、ユーザーインターフェース(UI)の変更や、スタートメニューの一部変更、ウィンドウ自体の変更、さまざまな微調整に対して非難の声があがっていたのが分かる」と語った。
「皆がXPを嫌っていた。ユーザーは『本当に大きく様変わりした。絶対に慣れることなどできない』と考えていた。しかし今の状況を見てほしい」(Paulus氏)
今の状況を見ると、XPは最初にリリースされてから12年以上も経っているにもかかわらず、いまだに世界のデスクトップのうちの1/4~1/3を占めている。しかし、Microsoftは米国時間2014年4月8日にこのOSのサポートを打ち切り、それ以降は既存ユーザーに対するソフトウェアアップデートやセキュリティパッチの提供を行わない。
Microsoftが後継OSへの移行を促すための一貫した努力を続けてきているにもかかわらず、Windows XPはいまだに使用され続けている。「Windows Vista」や「Windows 7」「Windows 8」はいずれも、2001年製のビンテージOSを退役させることができていない。
Windows XPは他のOSに比べると長期的な成功を収めているものの、Microsoftはその息の長さを感じ取れるような販売データの提供については消極的だ。
Paulus氏は「結局のところ、(XPは)今までで最も普及し、最高の市場シェアを誇る製品の1つとなった」と語るのみであった。
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