「無料」ゲームのアプリ内課金、欧州委がアップルやグーグルらと協議

Don Reisinger (Special to CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 福岡洋一 (ガリレオ)2014年02月28日 10時22分

 欧州連合(EU)は今週、「フリーミアム(基本は無料、オプションは有料)」のアプリが業界に及ぼしている影響についてさまざまな組織と協議する。AppleとGoogleもこれに含まれている。

 EUの欧州委員会は現地時間2月27日の声明で、無料でダウンロードできるゲームのアプリ内課金について調査する意向を明らかにした。確かにゲームは無料でダウンロードできるが、実質的にはそのタイトルに機能を追加するアドオンの料金を支払うよう顧客に強いており、本当の意味でゲームを「無料」でプレイするという考え方を裏切っている、というのが欧州委員会の主張だ。

 いわゆる「フリーミアム」のゲームやアプリは、モバイル市場でますます人気が高まっている。タイトルは無料でダウンロードできるが、さまざまなアプリ内課金機能を備えており、この機能はゲームの開発に大金をかけたかもしれない開発者がこうした投資を回収する助けになっている。

 欧州委員会によると、「無料」のゲームやアプリをめぐる1つの大きな問題は、子どもを対象にしている場合が多いことで、子どもたちはゲーム内のダウンロードアイテムを購入するために結局お金を使ってしまう。

 状況の是正に乗り出すため、欧州委員会はEU全域にわたる複数の消費者保護団体と協議するとしている。アプリの配布に関わっているAppleやGoogleなどの企業も、この点についてコメントを求められることになる。

 欧州での協議は27日と28日に行われ、欧州委員会はそこで特に、無料のゲームが「実際のコストについて消費者を惑わせてはならない」こと、および「アイテムの購入を子どもたちに直接奨励してはならない」ことを主張する予定だ。欧州委員会はさらに業界に対し、登録されているクレジットカードから自動で料金を引き落とすのをやめさせるとともに、ユーザーから何らかの苦情があった場合に備えて、開発者に連絡先の電子メールアドレスを提供させたいと考えている。

 ただし欧州委員会は一方で、まだ何らかの措置を取ったわけではなく、こうした基準を企業に順守させる取り組みを進めるかどうかは現時点で不明だと述べている。


アプリ内課金の確認画面
提供:Apple

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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