T・ブレイ氏、グーグルを退職へ--在宅勤務を譲らず

Dara Kerr (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年02月21日 15時13分

 ウェブの第一人者であり、熱心なAndroid支持者であるTim Bray氏がGoogleを退職することを明らかにした。在宅勤務を希望していることがその理由だ。

 Bray氏はブログ投稿に、「私はカリフォルニアに引っ越すつもりはなく、Googleもバンクーバーに事業所を開設する予定がないという、互いに相いれない見解の違いのある中で、これは友好的な別れだ」と記した。「私は、(Googleに)採用される前と、その後にも南へ移り住むことを検討してほしいと言われてきた。私はそうしたいとは思わなかったし、丁重に断ってきた。そしてついに、私の所属グループは、このまま遠隔勤務を認めるわけにはいかないと伝えてきた」(Bray氏)


Tim Bray氏
提供:Alex Waterhouse-Hayward

 Bray氏は、自身の心はバンクーバーにあるとして、ベイエリアは「過密都市で、人種差別的、排他的で、物価も高い。だから、この地に住みたいと思ったことは全くない」と、その心境をありのままに語った。

 Bray氏はカナダに留まることを決断しながらも、Googleから最後通告を受けたことで同社を批判しなかった。Bray氏は、「引っ越していたら、自分の仕事の効率が向上していたかもしれないし、おそらく仕事をもっと楽しむことができただろう」と綴っている。

 シリコンバレーのIT企業は遠隔勤務を好む従業員に寛大なことで知られている。「WordPress」を手がけるAutomatticなど一部の企業は、事業所を1カ所に集中させることすらせず、その代わりに週、月、年ごとに社員との会合を設けている。

 とはいえ、IT業界関連の在宅勤務者に対する企業の反感も起こり始めている。米Yahooの最高経営責任者(CEO)であるMarissa Mayer氏は2013年2月、同社従業員の在宅勤務を廃止することを表明した。Mayer氏は、社員同士が「隣り合って仕事する」ときにこそ、最良のコミュニケーションと協力が行われると強調した。Mayer氏のこの発表以降、他の企業でもこうした見解に便乗する動きが出ている。

 Bray氏にについては、2014年3月17日まではGoogleに在籍する予定で、来週にはバルセロナで開催のMobile World Congressに赴くことになっている。Bray氏の今後の計画は未定のもようだ。同氏によると、「次に何をするのか、まだ決めていない」という。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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