UPDATE Facebookは米国時間2月19日、人気の高いメッセージングアプリ「WhatsApp」を160億ドル相当の現金および株式で買収することで同アプリの親会社と合意したと発表した。この発表は、米証券取引委員会(SEC)への書類提出という形で行われた。
この買収で、WhatsAppは1億8386万5778株のFacebook株(評価額は120億ドル)と40億ドルの現金を受け取ることになる。Facebookは買収手続き完了後、4596万6444株の制限付き株式(RSU)をWhatsAppの創設者と従業員に付与し、買収金額にさらに30億ドル相当の価値を上乗せすることを約束している。追加分のRSUは手続き完了後、4年間で行使可能となる。
Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏はFacebookへの投稿で以下のように述べた。「当社がWhatsAppの買収で合意したことと、WhatsAppのチーム全体がFacebookに加わることを発表するにあたり、大変うれしく思う。当社の使命は世界をよりオープンに、そして、よりつながったものにすることだ。人々が自分の望むあらゆる種類のコンテンツをあらゆる人々と共有できるように支援するサービスの構築によって、当社はこの使命を果たしている。世界中の人々が毎日使いたくなるようなサービスを今後も継続して開発することで、WhatsAppは当社がこの使命を果たすのに力を貸してくれるだろう」
Facebookがプレスリリースの中で述べたところによると、WhatsAppの月間アクティブユーザー数は4億5000万人で、その70%以上が毎日のように同アプリを利用しているという。さらに、同サービスは1日当たり100万人の新規登録ユーザーを獲得している。Instagramと同様に、WhatsAppも新しい親会社であるFacebookから独立した状態を維持する予定だ。
今回の途方もない買収金額は、Facebookが最大のライバル(少なくともユーザー数では)の1つを取り込むことをいかに強く望んでいるかを示している。5年前に提供が開始されたWhatsAppは、主にメンバー間のメッセージのやりとりに注力しているが、今ではFacebookの3分の1以上の規模に拡大し、若者や外国人が好む、より閉鎖的なソーシャルネットワーク体験を提供している。
WhatsAppのCEOであるJan Koum氏は19日のブログ投稿の中で、Facebookに買収されても、サービスは何も変わらないと述べてユーザーを安心させた。
Facebookも発表の中で述べたように、WhatsAppは独立して運営される予定だ。同サービスにコミュニケーションを遮る広告が表示されることはない。ユーザーは今後も少額の料金を支払って、同サービスを利用することができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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