2月3日~2月9日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
東京では記録的な大雪となり、今週いっぱい雪が残りそうな寒さが続くと聞いているが、Appleの本社がある西海岸の地域では、渇水が不安視されるほど雨が少ない状態が続いている。ちょうど東京の雪の週末に恵みの雨が降り注いだものの、まだまだ安心するには早いという状態だ。
それでは先週のApple関連のニュースを振り返ろう。
先週CNETに流れたApple関連の記事の多くを占めたのが、Appleが準備するウェアラブルデバイスと見られる「iWatch」関連の情報だ。特に、健康管理機能についての言及が非常に目立つ1週間となった。
シリコンバレーは人材の流動性も高い。どんな職歴や専門を持った人が、どんな企業に入ったか、という情報は、その企業が何を考えているのかを推し量る上で重要な材料になり得る。企業の求人情報でどんな人材が不足しているのか、欲しているのかがわかり、またLinkedInでどんな人物が所属企業を変更したかも、非常に有力な情報源となっている。
Appleも例外ではない。こうした情報から、Appleへ入った人材は、医療や健康に関係する人たちが多かったことが先週明らかになった。その中でも、Masimo Corporationの最高医療責任者Michael O'Reilly氏、Philips Research出身のRoy J.E.M Raymann氏の名前が挙がり、なおフィットネス関連の人材を募集中だという。
Masimo Corporationは血液の状態や脳の働き、呼吸などを計測することができる機材もリリースしている。例えばiSpO2は、指先で血流や酸素量を測るセンサをLightningケーブルでiPadに接続して使用する製品で、iOS機器をモニタとして活用できる。また、Raymann氏は睡眠に関して研究を重ねてきた人物だ。
すぐにiWatchに生かされるかどうかも注目されるが、Appleがモバイル機器に対して、フィットネス関連への興味を持っていることは明らかと言える。
また、バッテリに関する技術についての指摘もあった。iWatchに高度なプロセッサを搭載する場合、相応の容量のバッテリが必要となり、また「時計」という存在を保つためにも、少なくとも3日程度は充電せずに済むバッテリライフが必要になる。記事では、Appleは太陽光充電について、技術的なブレイクスルーが起きなかったとの見方を紹介していた。
現在の腕時計は、太陽電池や自動巻といった自己発電の仕組みが備わっているものがほとんどで、iWatchもすべての電力をまかなうまでは行かないかもしれないが、バッテリライフを引き延ばすことができる程度の工夫が欲しいところだ。
Appleはその他にも、サファイヤガラスの大規模な製造でGT Advanced Technologiesへの発注を行っている。曲面ディスプレイに関する特許、サファイヤガラスの取り付けに関する特許なども出されており、こうした新しい素材が用いられることも考えられる。
1週間こうしたニュースが誌上を賑わしてきたが、2月7日のTim Cook氏の発言は、「Appleが新しいカテゴリの製品に取り組む」と受け取れる内容となった。
アップル、「iWatch」と「iOS 8」に健康管理機能を搭載か(2/3)Apple、Google、Microsoftなどの主要テクノロジ企業がどんな収益源の構成となっているかを示す記事が掲出された。
Appleは、iPhone、iPad、Mac、iPodという主要製品と、音楽やアプリといったデジタルストア、アクセサリというわかりやすい構成となっている。iPod以外のカテゴリは市場の拡大や独自性の追求によって成長を確保しているが、Appleがより大きな収益性を求めるなら、既存のカテゴリ以外の製品を投入する以外に考えにくい、というのが多くの見立てだ。
その1つのヒントがiWatchやテレビといった製品になるが、もう1つが決済プラットホームだ。Appleは世界中のiOSユーザー向けにApp Storeを使ってもらうためのアカウントを保持しクレジットカードの情報を持っている企業だ。この情報を生かした新しい決済サービスの可能性についてこれまで触れられてきた。
AppleがApp Storeから、仮想通貨Bitcoin関連のアプリを削除している。どの国でも法に抵触しないアプリをリストアップするというポリシーは存在するが、「自身の決済サービスとの競合」を避けているのではないか、と最後に削除されたBitcoin系アプリ「Blockchain」は指摘している。
アップル、最後の「Bitcoin」ウォレットアプリを「App Store」から削除(2/7)Appleをはじめとする企業は、2013年以前から活発に議論が行われている米国政府によるデータ開示請求への対応や通信の傍受について、一定の理解と戦う姿勢の両面が見られる。Google、Microsoft、Facebookらと足並みを揃え、Appleも、米国政府からの要請を公開する動きや、政府の活動に制限を設ける活動を行っている。
例えばMicrosoftは、米国政府からの命令にすべて従って情報提供しているわけではないとアピールする。裁判で政府からの要請を無効にした実績もある。また、今回はGoogleやFacebookらが、米国政府からのデータ開示要請の詳細を公開している。
一方で、オバマ大統領が進めるデジタルと教育に関する活動を支援する姿勢も見せる。
幼稚園から高校までの公立学校に通う低所得家庭向けにインターネットや教育ツールへのアクセスを可能とする「ConnectED」に対して、Appleは1億ドル分のiPadを、Microsoftはパートナーを通じて10億ドル分のタブレットやPC、ソフトウエアをそれぞれ支援することを決めている。
グーグルら、米政府からのデータ開示要請について詳細情報を公開(2/4)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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