サムスンの「GALAXY S5」には「GALAXY S4」のプラスチック製のボディや「Life companion」というコンセプト、数々のソフトウェア機能を盛り込むというアプローチ以上のあっと驚くひねり技が必要となるはずだ。
サムスンがGALAXY S5と、それに搭載予定の機能についてのヒントをほのめかしたことで、3月か4月に発売されるであろうこの製品に搭載されそうな機能が話題となりつつある。ここで確かなことが1つある。サムスンは「GALAXY S III」の成功を再び実現するという高いハードルに向けて突き進んでいるのである。
サムスンの主力スマートフォンであるGALAXY S4は発売時に話題を呼び、販売も好調であったものの、基本的に既存のGALAXY S IIIをアップデートしただけだという不満の声も聞かれた。サムスンのモバイル部門エグゼクティブバイスプレジデントを務めるLee Young Hee氏も、Bloombergとのインタビューでそのことを認めている。
サムスンは基本に立ち返り、ディスプレイと、ボディの手触りに力を入れると報じられている。サムスンのGALAXY S4におけるソフトウェア機能は、奇をてらったぎりぎりのものとなっており、大衆の興味をかき立てるうえで十分なものとはなっていないようだ。また、韓国の大手電子機器メーカーとしての同社の成長に対する不安も、プレッシャーとなるはずだ。サムスンはさまざまなものを製造するという幅広いポートフォリオを有している。このため、2014 International CESは多くの点において、サムスンの製品展示場となっていた。とは言うものの、GALAXY S5の失敗は同社の足を大きく引っ張ることになってしまうだろう。
以上の点を心に留めたうえで、GALAXY S5に対して筆者が望んでいるものをまとめた次の内容に目を通してほしい。筆者はGALAXY S4を所有しており、気に入ってもいるが、GALAXY S5はもう少し人をうならせる何かが必要だと感じている。正直に言えば、筆者はNokiaの「Android」スマートフォン(うわさ以外の何者でもない状態であったとしても)の方に興味をかき立てられているのだ。
GALAXY S4は大きく、そして薄いが、ボディはプラスチック製だ。筆者自身はこの仕上がりのせいで入手を見送ることはなかったものの、GALAXY S IIIを持っていたのであれば落胆していたはずだ。GALAXY S5は、ひとあじ違ったものになっていなければならない。少なくともボディには金属素材を採用するか、人々の興味を引くようボディに変更を加える必要がある。画面まわりを豪華にするだけではだめだろう。そもそも、スマートフォンにどれだけの高解像度が求められているというのだろうか?
サムスンはGALAXY S4にさまざまなソフトウェアを搭載した。視線でスクロールを制御でき、指をかざすだけでアイコンを選択でき、マルチタスクも容易に実行できる。組み込まれている「S Health」アプリも便利だ。しかし、こういった機能は明日にでも消え去る可能性があり、無くなっても寂しいとは思わないだろう。サムスンの目標は日々の生活を容易にすることかもしれないが、その目標に向けて手当たり次第にソフトウェア機能を追加するというやり方には感心できない。GALAXY S5をヒットさせるには、大衆があっと驚くようなソフトウェアが2つ必要となるだけなのだ。
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