洋上に浮かぶはしけをショールームにする計画から、死を逃れる(あるいは少なくとも先延ばしにする)ものだと一部で言われる取り組みまでが明らかになり、もはやGoogleから何が出てきても驚くことはなさそうに思われる。
しかし、Googleはいつも何らかの形で自らを乗り越える。
Googleによる最新のMoonshotプロジェクトは、何日も話題になることは確実だ(あるいはこの場合、新たな可能性に一部の人々の目を向けさせる、と表現する方がふさわしいかもしれない)。
極秘の研究部門「Google X」で開発中の最新プロジェクトは、スマートコンタクトレンズだ。
ただしこのプロジェクトを、これよりはるかに華やかで、消費者が間もなく手軽に使えるようになる「Google Glass」と一瞬でも混同しないでほしい。
スマートコンタクトレンズは、Calico(Googleが新たに手掛ける医療ベンチャー)部門から生まれたものではないが、それでもヘルスケア分野の中では極めてニッチなプロジェクトだ。
このスマートコンタクトレンズは、特に糖尿病と診断された人向けに、涙液中のグルコース濃度を測定するために開発されている。レンズは、極小のワイヤレスチップと小型化されたグルコースセンサを備える。いずれも、2層になったソフトコンタクトレンズの間に組み込まれている。
このプロジェクトの共同創設者であるBrian Otis氏とBabak Parviz氏は米国時間1月16日夕、ブログ投稿でプロジェクトの細部を詳しく説明し、中でも糖尿病治療を目的としたコンタクトレンズを開発する動機について強調した。世界で19人に1人が糖尿病を患っているという。
グルコース値は、運動や食事、あるいは発汗といった通常の動作とともに頻繁に変化する。突然の上昇や急激な低下は危険だが珍しいことではなく、24時間の監視が必要だ。中には皮下にグルコースモニタを挿入している人もいるが、すべての糖尿病患者は1日を通して、相変わらず指先に針を刺して血液検査をしなければならない。これは煩わしく、痛みを伴う。そして結果として、多くの糖尿病患者が血糖値のチェックを規定の回数より少なく済ませてしまっている。
Googleは既にテスト段階に入っているが、量産はまだかなり先の話だ。
Otis氏とParviz氏は、Googleが米食品医薬品局(FDA)とまだ協議段階ではあるものの、いずれはこのスマートコンタクトレンズを市場に投入する方向で、さらなるパートナーと専門家を探しているところだとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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