2014年のソーシャルサービス--5つの注目すべき変化を予測 - (page 2)

Jennifer Van Grove (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2014年01月14日 07時30分

2. 一時性が永続性をしのぎ、匿名性が復活

 人々がプライベートで利用できるアプリケーションやサービスは、2013年の成功を足がかりにしてさらに勢いを増すだろう。言うまでもなく、Snapchatはこのカテゴリーに含まれる。Snapchatは現在、スナップと呼ばれるプライベートな写真やビデオによるメッセージを1日4億件以上扱っている。

 Whisperは、多くの若者が匿名で秘密を打ち明けるのに訪れる場所だ。
Whisperは、多くの若者が匿名で秘密を打ち明けるのに訪れる場所だ。
提供:Screenshot/Jennifer Van Grove/CNET

 南カリフォルニア大学の教授で、ソーシャルメディア修士プログラムのトップを務めるKaren North氏は、特にSnapchatについて、「一時性という感覚には魅力がある」と述べている。

 そして、匿名のウェブはもはや過去のものだという考えは広まったばかりだが、成功が期待されているいくつものアプリが証明しているのは、若者たちは自分のデジタルアイデンティティが、インターネットの閲覧履歴や行動にいちいち結びつけられるのを好まないということだ。それは匿名のまま秘密を告白するためのアプリ「Whisper」や、見知らぬ人と写真を交換するスマートフォンアプリ「Rando」からも分かる。

 例えば、1年前にスタートしたWhisperの最高経営責任者(CEO)Michael Heyward氏が米CNETに語ったところによれば、このアプリの数百万人のユーザーのうち、90%が18歳から24歳のユーザーであり、月間ページビューは30億回に達するという。さらに、平均的なユーザーはこのアプリを1日に10回開いているとしている。

 人々は、透明性の高いオンラインでの生活という現状から撤退しつつある一方で、楽しくて、匿名で参加できる(そしてログインやプロフィール作成の必要のない)機会を求めているとNorth氏は語っている。

3. 右にスワイプするだけでいい

 Tinderがデートサイトの世界を支配しているように、右スワイプ機能に代表される、便利さがほかの何にも増して重要である世界にわれわれが暮らしていることがますます明確になりつつある。われわれにはもはや、プロフィールを完成させたり、長い返信を書いたり、フィードをチェックしたり、さらには考えたりする時間もエネルギーもない。ただボタンをクリックして、それで済ませてしまいたいと考えている。

 ほとんど指を持ち上げる必要がないアプリの流行は、「Uber」のような呼び出しサービスのアプリですでに現実になっている。Uberはボタンを1回クリックするだけでハイヤーを呼ぶことができるサービスだ。このサービスは2013年に、クリスマスツリーやアイスクリーム、子猫などをユーザーの玄関先に配達することまでしている。

 ソーシャルの世界では、簡単なものがいつでもより良いとは限らない。それは特に、デートの相手を選ぶ場合に当てはまる。しかし、モバイルソーシャルアプリのデザインや機能が、Tinderの魔法のような右スワイプ方式を再現して、ユーザーを引きつけておこうとしているのは間違いない。

 1年あまり前にスタートしたTinderでは、これまでに集まったユーザーが、全体では1日4億回以上のスワイプ(つまり、デート相手の候補を好きか嫌いかの回答)をしている。明らかに、指はわれわれの代弁者になっている。

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