過去12カ月に起こったことを決めたのは、子どもたちとそのスマートフォンだった。この一団は、アプリの成功や失敗をほんの数週間から数カ月で決めてしまう力があるということを証明している。
2013年、若者はFacebookを必ずしも見捨てたわけではないが、Facebookに飽きてしまったのは確かだ。代わりに彼らは、親の目の届かない隠れ家や、プライベートなソーシャルゾーンを探すことにエネルギーを注いだ。具体的には「Instagram」のようなアプリや、「Snapchat」「WhatsApp」「Kik」などのメッセージングアプリが圧倒的な勢いを得たことがその証拠だ。
2014年、スマートフォンを持つ若者たちがソーシャル世界の動向に影響を及ぼし続けるだろう。そこで重要になるテーマは、モバイルの世界では少ないことが多いことに取って代わったということだ。
この記事で紹介するのは、今後1年間にソーシャルの世界で予想される5つの出来事だ。
ありとあらゆるものを提供するソーシャルサービスは、1つのことを得意とするソーシャルサービスの陰で目立たない存在になるだろう。それは、Instagramが予想外の成功を収めて以来続いている傾向だ。Instagramは2013年にFacebookの傘下で、アクティブユーザー数を1億5000万人に伸ばした。
Lightspeed Venture PartnersのJeremy Liew氏は、このようにFacebookから1つの要素だけが抽出される現象について、モバイルの副次的影響だとしている。「携帯電話では、1つのホームスクリーンに20個のアプリがある。当然ながら、ユーザーは単一目的の行動を取ることが多くなってきている」(Liew氏)
例えば、メッセージングではSnapchatやWhatsAppがある。ソーシャルデートアプリとしては「Tinder」があり、ソーシャルショッピングには「Wanelo」と「Poshmark」がある。ソーシャルストーリーテリングとしては「Wattpad」がある。
「こうしたそれぞれのアプリで、各社は1つの経験を提供し、それを面白いものにすること重きを置いてきた。楽しければ、人々は繰り返し使う。そのため、ユーザーはアプリを短時間ずつ、1日に複数回使うことになる。それこそ、モバイル環境に最も適した行動だ」(Liew氏)
ロサンゼルスに本拠を置くスタートアップハブであるScienceのパートナーのPeter Pham氏は米CNETに対して、それと同じように2014年には、非常に狭い用途を持つソーシャルネットワークが大きく流行するだろうと語っている。「われわれは、非常に垂直的なソーシャルネットワークが成功する可能性が高いと考えている」(Pham氏)
モルモン教徒向けのデートサイトや、近所に住む人々のためのネットワークなど、近い考えを持つ人々が互いを見つけやすくなるようなサイトを考えてみよう。ソーシャルウェブは大規模なグループに適したものだが、より小規模なグループに所属する人々の役に立つ余地も残されているとPham氏は語る。
こうした傾向によってGoogleやFacebookのようなオールインワン型の企業は、ビジネスの方向性の再考を迫られるだろう。そして、そうした企業がソーシャルの次なる目玉の開発や買収を求めて努力すれば、競争のさらなる加熱につながる可能性がある。
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