Googleは、「Android」OSを2014年内に自動車に搭載することを目的に、自動車メーカーのGeneral Motors(GM)、Audi、本田技研工業(ホンダ)、ヒュンダイとチップメーカーのNVIDIAと提携した。
これら企業で結成された団体Open Auto Alliance(OAA)はCES 2014開幕初日にあたる米国時間1月6日、Androidの広範な普及とアプリサポートに、オープン性とカスタマイズ性を融合することを目指すと発表した。
「OAAは、イノベーションを促進し、自動車内のテクノロジをすべての人々のためにより安全で直感的なものにする共通プラットフォームに取り組む」と同団体は述べた。その「オープンな開発モデルと共通プラットフォームによって、自動車メーカーはこれまでよりも容易に、ドライバーには最先端テクノロジを提供し、開発者には、安全でスケーラブルな方法でドライバーと搭乗者に強力なエクスペリエンスを提供するための新しい機会を創造することができるようになる」(OAA)
このアライアンスは、自動車業界において重大な意味を持つ。Googleとの提携によって自動車メーカーは、豊富なサービスを搭載する、積極的にメンテナンスされる安全で成熟したソフトウェアを迅速に導入できるようになるが、それと同時に、コア技術に関して社外パートナーに依存することにもなる。自動車のコンピュータ化がさらに進み、ナビゲーションや通信のためのオンラインサービスが普及し、自動車が他の自動車や信号などの道路インフラとともにネットワークリンクを構成するようになるにつれ、運転におけるコンピューティングとソフトウェアの重要性は今後ますます高まる一方である。
Androidは自動車に特化した機能で拡張される予定だと同アライアンスは述べた。詳細については後日発表するという。
車載コンピューティングシステムへのAndroidの導入により、コネクティッドカーの登場は早まるだろうが、どこまでがAndroidの領域でどこからが他の車載エレクトロニクスの領域になるのかは明確ではない。例えばGMは、同モバイルOSに同社の通信技術である「OnStar」を組み合わせる予定である。
今回の提携により、Googleの自動走行車技術の組み込みに向けても状況が整備される可能性がある。同技術自体がAndroidを利用しないとしても、OAAは、主要なコンピューティングサービスのための密接な技術提携であるため、Googleの技術への依存性をさらに容易に拡大させる要因になる可能性はある。
運転者が運転中にゲームをしたりFacebookをアップデートしたりすると新たな危険性が生まれるが、OAAは今回の発表に際し、安全性を特に強調した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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