アップルが発表した「BEST OF 2013」。iTunes StoreやApp Storeに登録されたコンテンツのうち、特に優れたものを「ミュージック」「映画」「App Store」「ブック」「Podcast」という6つのジャンルの中から「スタッフのおすすめ」として紹介されている。
「映画」の場合「大ヒット映画」「演技作品」「監督作品」「アニメーション」。「ブック」であれば、「ブック」「マンガ」「ビジネスブック」「インタラクティブブック」といったようにカテゴリに分けられて表彰されている。評価の基準は定かではないが、それはさながら“アカデミー賞”のように、コンテンツ全体だけでなく、ジャンル、内容、取り組みといったさまざまな視点で評価されているようだ。
BEST OF 2013のApp Store(今年のベスト iPadゲーム)で表彰されたアプリはセガの「GO DANCE」で、特別な周辺機器なしに、iPad本体だけで遊べるダンスアプリだ。セガネットワークス 執行役員 事業本部長の岩城農氏に話を聞いた。
GO DANCEは、難しい操作を必要とせずに、リズムに合わせて踊るだけという手軽さが特徴のタイトルです。といっても、よく見かけるような“ダンスゲーム”ではありません。イメージしているのは、パーティなどに持ち込み、その場をダンス会場にするといった使い方です。
持ち込み先を選ばないというのもポイントで、いわゆる得点を競うような動きの“厳密さ”といったものはありません。ゲームとしてプレイするのは1人ですが、そのバックで一緒に踊る人が何人いても大丈夫なのです。本体タイトルの立ち上げにあたり、いろいろな場所でイベントを行ったのですが、1人がプレイしていると10人、20人が一緒に踊り出すといったこともありました。
ダンスアプリとしてとにかく高得点を狙うといったものではなく、年齢、性別を選ばず、そして場所を選ばずに遊べて踊れる。そんなアプリです。
GO DANCEには、イスラエルのXTRが開発・提供しているモーションキャプチャ(2Dカメラを利用した3Dモーションキャプチャー・テクノロジ)を採用しています。特徴は上半身の9箇所(骨格)を解析することで、リアルタイムに動きを捉えることができるという点です。また、1秒間に13~15回の計測を可能としており、結果として踊っている人の後ろに人が通っても影響はありません。
また、屋内の低照度環境などでもしっかりと認識できますし、100cm以下のお子様も認識できます。iPadあるいはiPhoneの設置場所についても、角度が適切なら極端な話、床に置いても問題ありません。そういった意味では、まさにどこでも誰でも遊べるようになっているといえます。
iOSデバイスに搭載されたFaceTimeカメラの性能については、必要十分以上であり、高性能ですので、満足していただけると思います。
iPadを前提としているわけではなく、もちろんiPhoneでも利用していただけるアプリですので、画面サイズに関する不自由さについては課題として承知しています。ただ、まずはアプリを理解していただくという意味で、iPadや「Apple TV」のミラーリングプレイを利用した遊び方を提案させていただいています。
国内外の何箇所かでイベントを行ったのですが、“ノリ”に違いがありました。外国の方は踊れている、いないに関係なく足を使って踊りますが、弊社内を含め日本でプレイすると“上半身だけ”で踊ろうとする人が多くいました。
実のところ、GO DANCEは上半身9箇所を1秒間に13~15回計測しており、ダンスとしての正解も3~9パターン用意しています。つまり、画面に表示された指示とズレていたとしても、それが必ずしも失敗ということにはなりません。
ですから、苦手だからといって無理に合わせる(上半身だけで踊る)のではなく、体全体を使って楽しんでいただく、最後まで踊りきっていただくことが重要です。そうしていくうちに踊りに慣れていったり、得意になったりしていくと思います。
ちなみに、表示されるダンスはエイベックスと協力し、複数の振り付け師の方を手配していただき、曲に合わせて踊りやすい振り付けに仕上げてあります。
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