Microsoftでシニアポートフォリオマネージャーを務めていたBrian Jorgenson氏が、インサイダー取引の容疑で米証券取引委員会(SEC)に提訴された。
SECが米国時間12月19日に公開した声明によると、Jorgenson氏は会社による発表の前に機密情報を入手し、株式市場でその知識を悪用したという。
Jorgenson氏とその友人Sean Stokke氏は、7月に発表されたMicrosoft第4四半期決算の前に株取引を行ったほか、以前にもMicrosoftがBarnes & Nobleの電子書籍端末事業に3億ドルを出資するとの情報によって利益を得ていた。Reutersの記事によると、両氏は米司法省からも告訴されたという。
SECの声明によると、Jorgenson氏はMicrosoftでの地位を利用してStokke氏にインサイダー情報を提供し、Stokke氏がその情報に基づいて株取引を行った後、両氏は共有する証券取引口座で利益を分け合ったという。
2人は独自のヘッジファンドを創設できるだけの利益を得るために、共同で取引の意思決定をしていた。
SECの声明によると、2人は2012年4月にインサイダー取引を開始して以降、合わせて39万3000ドルの利益を得たという。
Jorgenson氏はMicrosoftの財務部門に在籍していたため、関連情報にアクセスできる立場にあった。2人はこうした情報を利用して、良いニュースや悪いニュースが報道される前に利益を得ていた可能性がある。
告発によるとJorgenson氏は、Microsoftの第4四半期決算がアナリスト予想を12%ほど下回ったというマイナスの報道に、市場がどう反応するかについて書面での分析も作成していたという。同氏はMicrosoftの株価が少なくとも6%下落すると見込んでいたが、実際にはさらに下落して11%安となった。その結果として、Jorgenson氏とStokke氏は19億5000万ドル以上の利益を得た。
The Seattle Timesが18日に掲載した記事によると、Jorgenson氏は「欲」が出てこの計画に手を出してしまったと述べたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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