パリ発--Evernoteの最高経営責任者(CEO)Phil Libin氏が現地時間12月10日に述べたところによると、PFUのイメージスキャナやMoleskineの手帳といった製品を販売するEvernoteのオンラインショップ「Evernote Market」は、開設後1カ月で販売額が100万ドルに達し、現在では同社の売り上げの30%を占めるまでになっているという。
Libin氏は当地で開催されているLeWebカンファレンスで、同社のオンラインショップの成長速度は、2つの既存ビジネス、すなわち管理するべき膨大な量の情報を保有しているユーザーのために、ノートなどの文書をオンライン上に保存するサービスと比べるとずっと速いと述べた。
Evernoteが最初に提供したサービスである「Evernote Premium」サブスクリプションは100万ドルの売り上げを達成するまでに16カ月を要しており、1年前に開始された「Evernote Business」サブスクリプションは5カ月かかった。Libin氏によると後から開始したサービスほど成長速度が速まっているのは、先にあるサービスを基盤としているだけでなく、数多くの無償サービスユーザーの存在があるためだという。
同氏によるとEvernoteの11月の売り上げに占める割合は、Evernote Premiumサブスクリプションが61%、Evernote Businessサブスクリプションが9%だったのに対して、Evernote Marketは30%だったという。Evernote Marketで売れている製品のトップ3は、PFUのイメージスキャナ「ScanSnap」、Adonitのスタイラスペン「Jot Script Stylus」、abrAsusの三角形のメッセンジャーバッグ「Triangle Commuter Bag」だという。
Libin氏は、新規株式公開(IPO)を実施する計画だが、その時期は当分先のことだと述べた。同氏は「2~3年後に株式を公開する計画だ」と述べたうえで「急いですることではない」と語った。
同氏は、ゆくゆくは顧客のためにIPOを実施すると述べた。
同氏は「われわれには、株式公開企業になる道徳的な義務がある」とし、「われわれは世界に向けて、100年分の最も重要な情報を託してもらえるようお願いしている。返礼は重要であるため、株主になりたい人は株主になれるようにする」と述べた。
Libin氏は、世の中に変化をもたらしたい、実際には世の中にとどまらないところでも変化をもたらしたいと語った。
「私は、私がそこに生きたということを宇宙に知らしめたいと考えており、これはそうするためのクールな方法だ」(Libin氏)
そういった点から同氏は、絶滅したケナガマンモスをDNAからよみがえらせようとLong Now Foundationに協力している。
同氏は「あと数年で、生きたケナガマンモスが歩き回るようになるだろう」と述べた後、「彼らを絶滅に追いやったのはわれわれだ。このため、われわれの手でよみがえらせなければならない」と語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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