(編集部注:米CNETによるサムスン製「GALAXY ROUND」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は12月18日に公開されています)
スクリーンと背面が湾曲しており、中央が少しへこんだサムスン「GALAXY ROUND」を見ると、これは単なる小細工に過ぎないと考えたくなってしまう。つまり、初めて市場に登場するユニークなフォームファクタを採用した1回限りのモデルであり、サムスンが長年取り組んできた曲面AMOLEDディスプレイテクノロジを誇示したいだけなのではないかと思えてくる。だが、それは間違いだ。筆者はGALAXY ROUNDの湾曲した筐体をこれほど気に入ったことに自分でも驚いた。これまで筆者の耳や手を覆い、ポケットに入った携帯電話の中でROUNDが最も快適だと感じたのは、その形状のおかげだ。スクリーンの形状には画面を見やすいという利点もある。
だが、特徴は外観だけではない。ROUNDはハイエンドのスペックも備えている。スタイラスがないことを除けば「GALAXY Note 3」とほぼ同じで、最も高速かつ高性能なサムスン製品の1つとなっている。
サムスンなどのメーカーはこれまでも珍しい形状や特性を持つスマートフォンを多数販売してきたが、同社はROUNDで非常に稀な偉業を達成した。つまり、日常利用でメリットがある斬新な形状だ。
それはサムスンにとって幸運なことだ。なぜなら、ROUNDの競合製品で、実際にフレキシブルなLGの「G Flex」は、中央がへこんだ携帯電話のデザインの実験が定着したことを示しているからだ。
GALAXY ROUNDは現在、韓国でダークブラウンのモデルが販売されており、今後もっと派手なカラーが複数追加される予定だ(ほかの市場でも発売されるかもしれない)。米国では小売業者のNegri Electronicsを通して購入可能だが、1130ドルという高値が付けられている。
GALAXY ROUNDで最も目を引くユニークな特徴は間違いなく曲面ディスプレイだろう。最初に曲面ディスプレイの意義を疑ったユーザーのことを笑っているに違いない笑顔の口元のような形状が、目に飛び込んでくる。ただし、このスクリーンは確かに曲がってはいるが、形状を変えることはできないということは指摘しておきたい。フレキシブルなのはガラスの下のAMOLEDテクノロジだ。その部分を除けば、形状は固定されている。
筐体が湾曲していることは、一目見るだけではっきりと分かる。特にサムスンのロゴ付近を見ると気づきやすい。競合製品であるLGのG Flexと異なり、ROUNDは垂直軸に沿って本体が湾曲しているので、左右の端が真ん中よりやや高い位置にある。
ROUNDの曲面は思ったよりなだらかだ。背面を下にして平面に置くと静止するが、宙に浮いている本体の端を押すとぐらぐらする(意図的にそうなっているのだが)。GALAXY Note 3と並べて置くと(ほかのどんな携帯電話でもいいのだが)、ROUNDのスクリーンがへこんでいるのは一目瞭然。フェイクレザーで覆われた背面も同様だ。人間工学の成果が際立つのは、実際に本体を手に取ったときだ。湾曲した背面は手のひらにすっぽりと収まり、前面はユーザーの頬と耳を包み込む。
湾曲した筐体には構造的な利点があることにも気づくだろう。前のポケットや後ろのポケットに入れると、ほぼ1つの位置にうまく収まる。多くの米CNET記者にROUNDを渡してみたところ、彼らもジーンズのポケットに入れて持ち運ぶときや座るときは、平らな携帯電話よりROUNDの方が少し快適だと感じていた。
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