(編集部注:米CNETによるソニー製「SmartWatch 2」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は12月9日に公開されています)
ソニーが同社初のスマートウォッチ「SmartWatch」の後継製品である「SmartWatch 2」を発売した。199ドルのSmartWatch 2では、初代SmartWatchの欠点の多くを修正しようとする真剣な試みがなされている。現代的ですっきりしたデザインや耐水設計、性能が強化されたスクリーンを誇るSmartWatch 2はさまざまな機能を搭載している。苦戦を強いられているサムスンの「GALAXY Gear」よりも100ドル安いにもかかわらず機能性では上回っており、「Android」と合わせて使用するのに適した魅力的なウェアラブルデバイスとなっている。
とはいえ、非ソニー製スマートフォンとの互換性やバッテリ持続時間、そしてユーザーをいら立たせるような動作はもっと改善できるはずだ。「iOS」のサポートも提供されない。また、用意されているさまざまな時計盤は、ユーザーが腕時計に期待するサイズよりはるかに小さい。そのため筆者は今でも、最も賢明なスマートウォッチの選択肢として149ドルの強力な「Pebble」を勧めている。
ファッションを通して自己を表現するためのアイテムとして、腕時計は携帯電話を上回る存在だ。1日の大半、ユーザーの手首に装着される腕時計は、伝統的なスーツとネクタイからカジュアルなジーンズとTシャツまで、さまざまな種類の衣服を引き立てなければならない。そのため、見た目の美しいスマートウォッチをデザインするのは、リスクを伴う取り組みだ。ソニーのような巨大家電企業にとってもそれは同じだ。
誤解しないでほしいのだが、筆者はSmartWatch 2に魅力を感じないと言っているのではない。決してそんなことはない。光沢のある平らなブラックのガラスと金属、プラスチックでできた同スマートウォッチは、ミニマリスト的なスタイルを誇示している。実際に、SmartWatch 2のデザインはサムスンのGALAXY Gearより高級感があると思う。腕時計にカメラが搭載されているのは素晴らしいことだが、自分の手首から球状のレンズが突き出ているのは、まるで土曜日の学校のように思える。筆者の言いたいことが伝わると良いのだが。
SmartWatch 2のスクリーンを囲む、光沢のあるシルバーのベゼルも洗練された印象を与える。とはいえ、大型のフラットディスプレイと、その上の目につきやすいソニーのロゴのせいで、SmartWatch 2は何よりもまずハイテクガジェットで、その次にプレタポルテのアクセサリであるという事実を隠すことはできない。
スクリーン下部には、「Back」「Home」「Menu」を示す標準のAndroidキーの記号が3つ配置されている。このことも、SmartWatch 2は単なる腕時計ではなく、実際にはモバイルコンピュータであるということを感じさせる。さらに、円形の大きい電源ボタンを右側面に備えたSmartWatch 2の角張ったデザイン言語は、ソニーの現行の「Xperia」携帯端末シリーズと見事に調和する。実際に、SmartWatch 2を「Xperia Z」や「Xperia Z1」の横に置くと、それらが同系の製品であることは一目瞭然だ。
初代SmartWatchと同様に、ソニーはSmartWatch 2のベーシックバージョンにもシリコン製のリストバンドを採用した。筆者は初代SmartWatchを使ったときと同じように、SmartWatch 2のリストバンドも柔らかくて快適で、1日中身に着けていても気にならないと感じた。ただし人混みの中で目立ちたいと考えているのなら、SmartWatch 2の標準のかなり地味なブラックのリストバンドは避けた方がいいだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス