言うまでもなく、タブレットの世界はもはやAppleの独壇場ではない。そのため、Retina Display搭載iPad miniは非常に競争の激しい小型および中型タブレット(7~9インチ)の市場に参入することになる。7インチのGoogle Nexus 7(高解像度の1080pスクリーンを搭載)は、16Gバイトモデルの開始価格が229ドルである。32Gバイトモデルはそれよりも少しだけ高い269ドルだ。LTE対応32Gバイトモデルの価格は349ドルで、これでもWi-Fiのみに対応するRetina Display搭載iPad miniの16Gバイトモデルより50ドル安い。
デバイス | 開始価格 |
---|---|
Apple iPad mini(2012) | 299ドル/16Gバイト |
Apple iPad mini with Retina Display | 399/16Gバイト |
Amazon Kindle Fire HDX 8.9 | 379ドル/16Gバイト(広告付き) |
Amazon Kindle Fire HDX 7 | 229ドル/16Gバイト(広告付き) |
Google Nexus 7(2013) | 229ドル/16Gバイト |
高解像度スクリーンを備えるほかの同サイズの「Android」タブレットとの比較でも、状況は似たようなものだ。LGの8.3インチの「G Pad」は349.99ドル、Amazonの「Kindle Fire HDX」の開始価格は229ドル(7インチモデル)と379ドル(8.9インチモデル)である。ただし、Kindle Fire HDXにはAmazon独自の派生OSである「Fire OS」が搭載されており、基本モデルでは広告が表示されるほか、アプリストアもAndroidのものと異なり、掲載アプリ数も少ない。
したがって、「iPad miniより費用対効果が高い」と分類できそうなAndroidタブレットは実際にたくさんある(「Windows」タブレットもある)。しかしiOS、そしてiOSのアプリエコシステムに関わる利点や洗練度を提供できるのはiPadだけだ。既に「iPhone」や「Mac」を所有しているユーザーにとっては、それは二重の利点だ。
実際に、読者の皆さんも既にそうした競合タブレットの購入を見送って、新しいiPadが発売されるまで買い控えをしていたために、本記事を読んでいるのかもしれない。しかし2つの新機種が発売された今、問題なのはどちらを買うべきなのかということだ。純粋なパフォーマンスとストレージという点で考えると、1ドル当たりの価値が全体的にiPad Airより高いiPad miniは、間違いなく非常に魅力的な提案だ。これまでのところ、物理的なサイズが小さいことを除けば、iPad miniがiPad Airより劣る点はまったくないように思える。それは多くのユーザーにとって利点になるだろうが、ノートブックの代用品を探している人はおそらくiPad Airを購入した方が幸せになれる、ということは覚えておく必要がある。ただし、iPad Airがあらゆる用途に関して完全にノートブックの代わりになるとは考えない方がいい。
最も安価なiPad miniを求めている人のために紹介しておくと、2012年のモデルは今でも299ドルで販売されている。これはRetina Display搭載iPad miniより100ドル安い。しかし筆者はお勧めしない。Retina Display搭載iPad miniの方があらゆる点で優れている。
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