困難な仕事に立ち向かうような厳しい課題ではないと思うのに、「掃除をする」「ダイエットをする」といったことができなかったり、続かなかったりするのはなぜなのか。そして、どうやってもできなかったことをやり遂げることは可能なのか。本書ではさまざまな実験結果から導き出された、個人の「思考」と「行動」次第で、やり遂げられるかどうかが決まるという結論に基づき「やってのける」ための考え方と実行方法を紹介している。
本書では、まず自分の思考パターンをよく知ることに重きが置かれている。「抽象的に物事をとらえる」タイプなのか、「具体的に物事をとらえる」タイプなのかや、頭の良さは生まれつきのものであって変えられないとする「決定論者」なのか、知能とは変化するものであり変えられると考える「成長論者」なのかなど、自分のタイプをよく知ることによって、効果的な対処法を身につけていこうとするのだ。どちらのタイプが良いという問題ではなく、自分のタイプにない思考法を知ることで、自分の欠点を補う考え方や行動を身につけることにより、やり通す力をつけようとしている。
実際のところ本書の内容は、「なんとなくそういう気がしてた」と思うことが多い。しかし、具体的な対応策を提示してくれるところが素晴らしいのだ。自分にない考え方は、そうはできないものだ。本書でそれを知ることによって、むだにあがくことなく、やりとげる力を身につけたい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス