NTTドコモとパイオニアは11月14日、運転中に渋滞情報や周辺情報などを教えてくれるカーライフ支援サービス「ドコモ ドライブネットインフォ」(ドライブネットインフォ)を共同開発したと発表した。スマートフォン向けアプリとして12月中旬に提供を開始する。ダウンロードは無料。提供されるのはAndroidのみとなり、iOSについては検討中としている。
ドライブネットインフォは、11月に稼働したパイオニアの「モバイルテレマティクスセンター」が持つ、車載機器から集めたプローブデータや、スマートフォンから得た走行データなどを解析し、スマートフォンに各種情報を提供するというもの。乗車した時にアプリを立ち上げるだけで、走行している道路の渋滞情報がわかるほか、その場所の周辺情報や天気などを教えてくれる。
音声操作ができ、SMSの送受信や通話なども音声操作から可能。NTTドコモの「しゃべってコンシェル」エンジンを活用し、車の中で発生するノイズなどを加味した上で声の認識度を高めたほか、車内での動きを想定して対話が成立するような配慮がされている。
各種渋滞情報は地図画面上で色分けされて表示され、同じ道の前方にいる利用者が投稿した渋滞情報を確認するサービスなども用意する。
ナビゲーション機能は持っておらず、経路探索などは有料のカーナビゲーションアプリ「ドコモドライブネットナビ」(月額:315円)が必要になる。NTTドコモの代表取締役副社長岩崎文夫氏は「ドライブネットインフォを無料で提供することで、ドライブネットナビへの導線を作っていきたい。また多くの方に使っていただくことで、データがさらに高精度になることを期待したい」と無料アプリの意義を説明した。
アプリ提供にあわせて、ドライブネットナビとドライブネットインフォがより使いやすくなる「スマートフォンホルダ01」(店頭想定価格:4830円)と「カーナビ用センサーユニット01」(同:8295円)の販売も開始する。
スマートフォンホルダ01は、車載用のクレードルでNFCを搭載。スマートフォンをセットするだけで、関連アプリが立ち上がりスムーズな操作ができる。シガーライター電源ケーブルとリモコンが付属する。カーナビ用センサーユニット01は、ジャイロセンサと加速度センサを搭載し、測位精度を向上できるというもの。いずれも発売は12月中旬を予定。NTTドコモの取扱店で購入できる。
カーナビゲーション市場は、スマートフォンからの侵食が進み、ポータブルナビと呼ばれる小型モデルの売上が落ちている。これに対し、パイオニアの代表取締役兼社長執行役員の小谷進氏は「パイオニアのナビビジネスは『サイバーナビ』というフィックスタイプ(固定式)のナビが中心で、この市場がスマートフォンに変わっていくことはないだろう。ポータブルナビがスマートフォンに侵食される中、パイオニアにとっての1つの手段がスマートフォンとの連携にある。今回提携した渋滞情報などの情報サービスはパイオニアにとっての大きなチャンスだ」とナビビジネスについての見解を示した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」