パイオニアは11月12日、2014年3月期第2四半期(4〜9月)の決算を発表した。構造改革効果や円安などにより売上高は前年同期比12.3%増の1271億円、営業利益は同3.2倍となる81億円となり、営業利益を達成した。経常利益は同4.2倍の72億円、当期純利益は同47億円の損失から51億円の利益を獲得。増収増益を実現し、ブレークイーブンを計画していた中間期の営業利益は黒字化となった。
第1四半期は、国内市販カーナビゲーションとホームAVの市況低迷を受け、営業損失76億円と想定を上回る赤字となったが、今期はOEMの国内市場が伸長したカーナビ、DJ機器の売上が増加したホームAVなどが増収要因となった。
セグメント別では、カーエレクトロニクスが売上高が885億円(前年同期比14%増)、営業利益が60億円(同29億円の良化)、ホームエレクトロニクスが売上高288億円(同26%増)、売上高25億円(同27億円の良化)となった。ただしその他セグメントでは、FA機器、EMSが減収となり売上高98億円(同21%減)、営業利益はゼロ(同4億円の悪化)となっている。
代表取締役兼社長執行役員の小谷進氏は「カーナビは、市販の利益性が高いが、利益性の低いOEM市場にシフトしている。台数は伸びるが利益が伸びない。この変化は一時的なものではなく、構造的なものだろうと思い、下記の見通しを下げたと第1四半期決算時に説明した。しかしここへきて減少傾向が下げ止まった感がある。売上げは前年比2~3割減となっていたが、第2四半期に入り1割程度の減少にとどまってきた。下期の売上見通しも前年並みの計画を組んでいる」と現状を説明した。
一方ホームエレクトロニクスは、円安効果も手伝いDJ機器が健闘したが、光ディスク関連は下振れしつつあり、慎重な姿勢は崩されない。そのため2014年3月期通期の連結業績予想は、売上高5050億円、営業利益100億円、純利益5億円と前回の数字を据え置いている。
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