パイオニアは5月8日、カロッツェリアブランドのカーナビゲーションシステム「サイバーナビ」に、渋滞や交差点情報を画像で共有できる新サービス「スマートループ アイ」を搭載した新モデルを発表した。目の前の風景に情報を重ねて表示する「AR HUD(ヘッドアップディスプレイ)ユニット」、実写映像にAR情報を重ねて表示する「ARスカウターモード」とあわせて、最新ナビ機能として展開していく。発売は6月。
スマートループ アイは、クルーズスカウターユニットと通信モジュールにより実現するサービスで、カメラ部が自動的に撮影した画像を新サイバーナビユーザー同士が共有できるというもの。撮影箇所は、人気スポットの駐車場付近、渋滞が発生しやすい交差点周辺など、全国約5000カ所を「スマートループアイスポット」として設定しており、その付近になるとカメラが自動的に撮影をして、サーバに送信。サーバ側では歩行者の顔や車のナンバーを消すといった画像処理を行い、ほかのドライバーに配信する。
画像は撮影から5~10分程度で配信され、最大7日間程度保存されるとのこと。リアルタイムの画像を確認することで、直進レーンは空いているなど細かな渋滞情報が取得できるほか、ショッピングモールの駐車状況が確認できるなどのメリットが得られる。
ユーザーは、ルート探索結果に応じて、ドライブ経路上の画像閲覧可能なスポットを自動的に検索し、マルチウインドウにサムネイルとして表示。スマートループアイスポットは地図上にカメラのアイコンとして表示されるため、タッチ操作でピンポイントの確認も行える。
なお、スマートループ アイに対応するのは、今回発表されたサイバーナビ新製品からとなり、以前のモデルでの使用はできない。スマートループアイスポットは今後増加させていく予定だ。
AR HUDは、現在時刻表示を追加したほか、横断歩道予告検知表示を加え、安全なドライブをサポート。ARスカウターモードも、路面標示を検知するなど、検知性能を向上させている。
新たなユーザーインターフェースとして、思いついたキーワード単位や「世田谷のラーメン」といった話し言葉での検索ができる「フリーワード音声検索」を搭載。パイオニア独自の分析処理を施すことで、ドライバーのニーズにあった目的地検索を実現するとのことだ。
スマートフォンのアプリを車載機からタッチ操作できる「Linkwith モード」も装備。HDMI入力やSDXCカードなどにも対応する。
専用PCソフト「ナビスタジオ」を使えば、SDカードを介して最新の地図データを最大3年間追加料金なしで更新することが可能。3年間無料で通信機能が使用できる「データ通信専用通信モジュール」も同梱する。
クルーズスカウターとAR HUDユニットが付いた「AVIC-VH0009HUD/ZH0009HUD」と、クルーズスカウターユニットのみが付属する「AVIC-VH0009CS/ZH0009CS」、どちらも同梱しない「AVIC-VH0009/ZH0009/ZH0007」の全7モデルをラインアップ。AR HUDユニット「ND-HUD2」(価格:10万5000円)とクルーズスカウターユニット「ND-CS3」(同:5万2500円)は単品販売もされる。
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