デモデイから眺めるスタートアップの今--MOVIDA JAPAN

 インキュベーターやシードアクセラレーターの手掛けるイベント「デモデイ」が今秋次々に開催されている。前回紹介したNTTドコモおよびNTTドコモ・ベンチャーズのデモデイに引き続き、11月8日に開催されたMOVIDA JAPANのデモデイの様子を紹介する。

 MOVIDA JAPANが手掛けるシードアクセラレーションプログラム「Seed Acceleration Program」のデモデイは今回が4回目となる。

 同社は、2030年までにアジアにシリコンバレーと同様のベンチャーエコシステムを作る、というビジョンを掲げて2011年にプログラムを開始した。7月からは東京・渋谷にインキュベーションオフィス「The Startup DOJO」を立ち上げ、これまでに合計18社に対して転換社債で500万円を出資してきた。

 今回のデモデイは2部構成となっており、8日夕方に開催された「Debut Day」では、アクセラレーションプログラム参加者以外にも、学生向けの起業家育成プログラム「MOVIDA SUMMER CAMP2013」に参加している学生起業家らがプレゼンに参加した。

 MOVIDA SUMMER CAMP2013は、学生を対象にした3カ月の短期集中型起業家育成プログラムであり、MOVIDA JAPANがオフィスと資金を提供し、ワークショップやメンタリング、起業家向け講座の「MOVIDA SCHOOL」などを通じて学生の企業を支援、育成を図っている。

MOVIDA JAPAN代表取締役CEOの孫泰蔵氏
MOVIDA JAPAN代表取締役CEOの孫泰蔵氏

 MOVIDA JAPAN代表取締役CEOの孫泰蔵氏は、自身の起業当時を振り返りながら、今の起業環境の充実と、スタートアップのレベルの高さについて言及。「デビューしたてのできたてのスタートアップを皆さんに見てもらいたい。まだまだ荒削りなものはあるが、自身の思いをもとに数カ月かけて作ったサービス。来てもらった人たちにも刺激を受けてもらいたい」と語った。

 今回発表したスタートアップは13社。また、ヤフーとMOVIDA JAPANが共同で実施する社内ベンチャー制度「Yahoo!JAPANスター育成プログラム」の3チームが発表した。それぞれのサービスについて紹介していく。

Eigoo「Eigooo

 ネイティブの英語の先生と、いつでもどこでもチャットで英語学習できるアプリ。英会話教室やSkype英会話では予約やスケジュール管理が面倒だという問題を、チャットを通じていつでも質問することでリアルタイムに添削してもらえることで、英語学習を容易にできる。デモデイと同日よりオープンベータをスタートした。

SCHOOLDIO「Schooldio

 大学生が高校生に対して必要な情報を届ける情報提供サービス。全国783の大学をどのようにして選ぶか、どのように勉強すべきなのか、なぜその大学に入学したのかといった情報をスタディ、ライフ、ストーリーという3つのカテゴリーで提供する。物件情報やアルバイト情報の掲載などを予定する。

P-nect「YAOYA

 直売所や道の駅の野菜が買えるサービス。野菜を栽培している農家が、その日収穫した野菜を写真で撮影しアップロード。その写真を見たユーザーがスマートフォン上で購入できる。12月25日リリース予定で、現在は農家への依頼と、ユーザーの事前募集を実施している。

Lensy「Lensy

 Lensyは、コンタクトレンズ用のECサイト。眼科検診の面倒さや、コンタクトレンズのストック管理を解消するため、サイト内で購入した情報などを入力することで、ストック管理ができる。

710号室「CRAFTORY

 オーダーメイドの家具やグッズを作ることができるEコマース。家具や革靴、自転車のフレームといったものをそれぞれの職人とマッチングさせ、作ることができる。現在は、ユーザーの事前登録を実施している。

Entonic「Re:code」

 ファッションのショップ店員とユーザーをつなぐサービス。ユーザーは、服のコーディネートに困った時に店員に相談することができる。また、店舗の在庫確認や新作情報などを届けることができ、店舗情報をいち早く知る事が可能だ。

ClosedCafe「ClosedCafe

 カフェや喫茶店と個人をつなぐサービス。喫茶店の店舗側は、サイト内に無料で店舗情報を掲載することができる。企画者は、サイトに掲載されているカフェにClosedCafeを通じてコンタクトをとり、ライブやワークショップなどのイベント、アート展示などのギャラリーを行うことができる。店舗の掲載は無料で、有料アカウントで追加コンテンツや情報を掲載することが可能だという。

チームびあ部(Yahoo!JAPANスター育成プログラム)「naraba.nu

 整理券を発行し、行列を解決するスマートフォン向け整理券アプリ。アプリを通じて整理券の発行、行列の管理、整理券を持っているお客の呼び出しができ、混雑解消や機械損失のを減少させるという。11月中旬にリリース予定。

Indigo Galaxy「iLegend

 人生のライフイベントをアーカイブするSNSサービス。ユーザーは、達成目標を投稿し、それをクリアしたことで称号やバッジがもらえるといったゲーミフィケーションの要素を取り入れている。

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