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明確な違いが現れたドコモとauのサービス戦略--両社の狙いは? - (page 2)

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どちらの戦略がマジョリティ層を取り込めるか?

 総合マーケットサービスとしての価値を高め、会員獲得の武器とするために、dマーケット、ひいてはdocomo IDのオープン化に踏み切るドコモ。一方、あくまで自社のユーザーに向けたクローズな取り組みを重視し、会員から得た原資を活用してお得感やプレミアム感を高めるなど、顧客満足度向上のためにauスマートパスを活用するKDDI。それぞれサービス戦略の方向性は違ってきているが、最近の取り組みからは共通した狙いも見て取ることができる。

 それは、これまでスマートフォン市場をけん引してきたアーリーアダプター層ではなく、スマートフォンを購入して間もない、あるいはこれからスマートフォンを購入する、マジョリティ層の獲得に力を入れていることだ。その方針を端的に表しているのが、両サービスともに“リアルな商品”の販売や提供に注力をし始めたことにある。

  • ドコモは新たに「dトラベル」などを開始し、リアルな商品・サービスの取り扱いを増やしている

 事実、dマーケットでは、子会社のマガシークとの協業によるファッション通販サービス「d fashion」を10月30日から開始し、JTBとの提携による旅行、宿泊予約サービス「dトラベル」を12月17日から開始するとしている。またauも、先に触れた通り割引クーポンなどによるO2O的な施策を強化するなど、サービスとリアルな商品とを結び付ける取り組みを進めている。

 従来は両サービスともに、動画やアプリなど、デジタルコンテンツの提供に力を入れてきた。しかし、デジタルコンテンツに興味を示すのは、どちらかといえばスマートフォンの扱いに慣れ、ネットサービスにもある程度詳しい人たちだ。スマートフォンの扱いに慣れていないユーザーは、ネットサービスに対する関心がそもそも薄く、スマートフォンを使い始めたからといってデジタルコンテンツに関心を示すとは限らない。

  • auスマートパスもリアルな店舗を構える企業と提携し、割引クーポンで集客するなどのO2O施策を実施する

 だがファッションやグルメ、旅行・宿泊などのリアルな商品やサービスは、スマートフォンの使いこなしに関係なく、多くの人が関心を示すものだ。それだけに両サービスは、利用者の裾野を広げてより接点を増やすべく、幅広い層が関心を持つリアルな商品やサービスに力を入れるようになったといえる。実際、KDDIの代表取締役執行役員専務である高橋誠氏は、10月24日のauスマートパスのサービス拡充について、「これからスマートフォンに触れる、レイトマジョリティ層がお得だと思うものを提供する」と話していた。

 国内のスマートフォン所有者がいまだ人口の半分に満たないだけに、スマートフォン利用者の伸びしろはまだ大きいと見られる。その一方で、これから増加するユーザーの傾向は、従来のスマートフォンユーザーとは明確に異なるだろう。それだけに、ドコモの“オープン”とKDDIの“クローズ”な戦略、どちらが新規ユーザーに支持されれるかが、今後の両キャリアの行方を大きく左右するといえそうだ。

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