パナソニックは10月17日、コンパクトボディを追求した一眼の高画質性能を凝縮したミラーレス一眼カメラLUMIX GM(DMC-GM1K)を11月21日より発売すると発表した。新標準ズームレンズ付属のレンズキットのみで、市場想定価格は9万円前後。
ボディサイズは幅98.5mm×高さ54.9mm×奥行き30.4mmとこれまで以上にコンパクトで、レンズ交換式デジタルカメラのボディとしては世界最小サイズという。超小型一眼カメラとしては「PENTAX Q10」が知られるが、それよりもさらに小さい。
ボディには堅牢で軽量なマグネシウム合金を使用。カラーはオレンジ、ブラック、ホワイト、シルバーの4色がラインアップする。カラーによって異なるレザー調のテクスチャをそれぞれに施している。また、アルミ削り出しの3連ダイヤルを搭載し、高級感を高めた。
重さは約204g(本体、バッテリ、メモリーカード含む)で、付属のGM1K付属レンズ12-32mmを装着すると約274gだ。
コンパクトにできた理由のひとつは新開発のシャッターだ。構造をバネ式からモーター式に変更することで、9月に発売した「DMC-GX 7」と比較して80%サイズダウンした。さらにメイン回路基板を30%サイズダウンし、センサユニットをマグネシウム合金ボディにダイレクトに装着した。
シャッター形式は電子制御式単幕フォーカルプレーンシャッターと電子式シャッターで、500分の1秒を超えるスピードは電子シャッターに切り替えるという。その場合、「ローリングシャッター現象(歪み)が出る可能性があるが、あえて申し上げるならば小型化で割り切ったところ」(パナソニック AVCネットワークス DSC事業部 事業部長の北尾一朗氏)
解像度と感度を両立して向上させた「16MデジタルLive MOSセンサー」を採用。高ISO感度時でも低ノイズの高精細な画像を実現したという。センサに光を集める「オンチップレンズ」の形状を最適化したことで、従来機種(DMC-GX1)に比べ感度レベルを10%改善。さらに、センサ内部回路の低ノイズ化により、S/Nを25%改善(DMC-GX1比)したとしている。
このほかにも、SNS時代には必須な機能として、Wi-Fi機能を搭載している。スマートフォンやタブレットに専用アプリ「Panasonic Image App」(iOS/Android用)をインストールすれば、スマートフォンからカメラを操作して撮影したり、撮影した画像や動画の閲覧ができる。リモート撮影機能ではスマートフォンやタブレットに表示された画面を見ながらズーム操作や撮影ができ、タッチでシャッター、マニュアル操作、動画撮影にも対応した。さらに、カメラでの撮影後、自動的に写真を転送することも可能だ。
LUMIX GMは同社が「第2ステージの幕開け」と位置付ける製品だ。パナソニックは、2008年にミラーレス一眼カメラを業界で初めて開発し、5年が経過する。北尾氏はこれまでを振り返り、「1号機を開発したときに感じきれなかったポテンシャルを感じられるようになった。ミラーレスの持つポテンシャルを大きく育てていく、最初の商品がこのGMであるという意味を込めて第2ステージと表現した。これからもぜひご期待いただきたい」とコメントした。
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