10月7日~10月13日のAppleに関連するCNET Japan/ZDNet Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
10月12日に掲載された記事で、Appleの新しい社屋「Apple Campus 2」の立体模型が公開されたという。このプロジェクトはSteve Jobs氏が亡くなる直前、最後に発表されたもので、2015年の完成が注目されている。これまでの5倍の人数を収容することができる「輪」になっている社屋は、その独創的な形と緑溢れるランドスケープ、そしてこれまでも本社となっていたCupertino市への経済効果をアピールしてきた。
思えば、iPhone 5sのTouch IDや、iOS 7のダイアルボタンも円のモチーフが増えてきていたことを思い出す。独創性と調和、というAppleのテーマを示唆しているかのようだ。
アップル、宇宙船型新社屋の立体模型を披露(10月12日)それでは早速、先週のニュースを振り返っていこう。
これまで多くの新製品発表イベントの日を言い当ててきたAllThingsDは、新型iPad発表イベントが10月22日に開催されると報じた。2012年は、9月にiPhone発表イベントをApple本社で、10月にiPad miniとMacの発表イベントをSan Jose California Theaterでそれぞれ開催している。
現在アナウンスされていたり、既存製品でアップデートされていないのは、iPad、iPad mini、OS X Mavericks、MacBook Pro、MacBook Pro Retinaディスプレイモデル、Mac Pro、iWorkだ。これらを一気に発表するのか、あるいはiPadとOS X Mavericksにフォーカスするのか、あるいは異なる製品が登場するのか、その日を楽しみにしておこう。
新「iPad」発表イベント、米国時間10月22日に開催か(10月9日)新発売となったiPhone 5s/5c。早速市場調査でその好調ぶりが報じられた。調査会社Canaccord Genuityによると、米国の通信大手4社で販売された端末の中で、iPhone 5sが1位となった。それまで数カ月1位を獲得していたGALAXY S4は2位もしくは3位に後退したという。ただし、販売比率としてはiPhone 5sが5cを大きく上回っていることは、発売直後のデータから見ることができる。
iPhone 5sに対する需要の高さから、依然品薄状態が続いていると見られている一方で、iPhone 5cは手に入れやすい状態が続いており、先週のニュースでは減産に転じるのではないか、との見方も流れていた。10月25日、11月1日からは、新型iPhoneの発売国を拡大していく模様で、現在発売中の先進国各国とは違う動きが現れるのか、注目したい。
また10月25日にはAppleの第4四半期決算が発表される。9月末日までの各種数字が公開されることになり、9月20日に発売された新型iPhoneの販売台数もこの中で明らかになる模様だ。発売から3日間で900万台を販売し驚かされたが、残りの1週間の販売も含めた数字が発表されることになる。利益については、Appleは予測の上限になるとしており、アナリストの予測を平均すると、売上高は367億ドルで、1株当たり利益は7.87ドルになる見込みだ。
その他にも、コントロールセンター+機内モードによってiOS 7デバイスへの侵入の時間稼ぎが行われてしまう懸念や、Touch IDの指紋認証のなりすましがさほど難しくない点、またNumbers等のアプリを使用中にiPhone 5sでは操作不能の「死のブルースクリーン」が現れるなど、iPhone、あるいはiOS 7に対する新たな指摘も報じられている。今後、こうした問題にAppleは対処してくると見られる。
「iPhone 5s」、米通信大手4社の9月販売台数で1位に(10月7日)アナリストの予測として、iPhone 6の画面サイズが4.8インチに大型化するのではないか、という記事が掲載された。iPhone 5s/5cは4インチRetinaディスプレイを搭載しており、オリジナルのiPhoneの3.5インチから拡大し解像度も高まったものの、Androidデバイスの5インチクラスやフルHD解像度に対すると競争力の低下が指摘されてきた。
今回からラインアップがハイエンドのiPhone 5sとベーシックのiPhone 5cに分かれたことで、例えばiPhone 5sの後継となるiPhone 6の画面を拡大するといった展開を期待することもできるはずだ。もしそうしたことが起きる場合、AppleもWWDC2013以来指摘しているAndroidの断片化、つまりOSのバージョンとディスプレイサイズがバラバラになる問題に対処しなければならない。最も気を遣うべきは、アプリを提供する開発者の負担だ。
1つの事例として、iPadがある。iPadは9.7インチと7.8インチの2つのモデルを用意しているが、同じアプリを動作させることができる。ただしこの2機種はディスプレイの縦横比が3対4で、解像度もRetina、非Retinaはあるが同じスケールを利用でき、精細さに差はあるが同じアプリを動作させることに大きな問題はない。
もしiPhoneの画面を拡大させる場合、現在のiPhoneの解像度である16対9の比率を守って拡大させるだろうか。ちょうど、1920×1080ピクセルのフルHD解像度は16対9であることから、この解像度になるのではないか、という予測も可能だろう。画像中心のコンテンツは画面のサイズにフィットさせ、テキストは画面に合わせて流す、そんな対応でサイズさを吸収していくのではないか、と予測している。
「iPhone 6」、画面サイズが4.8インチに大型化?--アナリスト予測(10月8日)旧型Samsung端末について、タッチスクリーンとイヤホンジャックの特許を侵害しているとして、米国への輸入差し止め命令が出された件について、米国通商代表部(USTR)は、輸入差し止め命令への拒否権を発動しなかった。この結果は、Apple端末への輸入差し止め命令に対して拒否権を発動した対応と逆の展開となった。米国企業と韓国企業という争いや、米国の知的財産権を守るといった思惑が交錯する結果となった。
Samsungは拒否権が発動されなければ、危険な前例を作るとの主張を行い、「目先の影響に留まらず、施策が及ぼす広範で長期的な影響を考慮するべきだ」としていたが、その主張は受け入れられなかった。米国ではAppleが2012年夏にSamsungとの知的財産に関する裁判で勝利し、巨額の賠償金を得る結果となったが、知的財産の認定に関してSamsungに有利な判定が続いており、Appleにとって久々の勝利となる。
企業が創業した地から世界中に向けてビジネスを行うパターンが主流となっている昨今、グローバル市場における利益を中心に考えがちだが、米国にとって米国企業を守る政策を行うことは、世界の産業発展への貢献以前に、自然な権利主張と言えるのではないだろうか。裏を返せば、現在のモバイル産業が、Apple、Googleなどのプラットホームを握り、ハードウエア、ソフトウエアの基礎技術を持つ企業が主導しており、FacebookやAmazonなどのネット企業も含めて、その全てが米国に本社を置いている点を、見落としてはならないだろう。
旧型サムスン端末の輸入差し止め命令、米大統領審査期間の終了迫る(10月8日)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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