Googleは、YouTube動画投稿者が自分の動画に対するコメントを管理する方法を変えようとしている。米国時間9月24日より一部の動画投稿者へのロールアウトが開始されたこの新システムは、新しさより重要度を重視するようになっている。また、高度なモデレーションツールも追加された。
YouTubeのプロダクトマネージャーであるNundu Janakiram氏によると、「Google+」によって強化され、YouTubeとGoogle+のチームが共同開発したこの新コメントシステムは、いくつかの新しいモデレーションツールを提供するという。デフォルト状態では、新システムは最も重要度の高いコメント、例えば、動画投稿者やチャンネル所有者のコメントを最初にYouTube視聴者に表示する。
「現状では、それが誰であろうと、最後に立ち寄った人のコメントがユーザーに表示される。新システムは、ユーザーにとって最も意義深い会話をコメント欄の上部に表示することを目指している。われわれが試みているのは、コメントから意義深い会話への移行だ」(Janakiram氏)
コメントの重要度は主に3つの要素によって決定される、と同氏は説明した。その3つの要素とは、コメント投稿者のコミュニティーへの関与、特定のコメントに対する「グッド!」の得票数、およびコメント投稿者の評判だという。スパムや悪口を投稿したとして警告を受けたことのあるユーザーは、自分の投稿がコメント欄の下の方に表示されても驚いてはいけない。しかし、このことは、Google+で確固たる評判を得ている著名人のコメントがほかのユーザーより上に表示されることも意味する。
ただし、この新システムには重要度以外の要素も含まれる。同システムはGoogle+によって強化されているので、Google+に投稿された、YouTubeリンクを含むコメントは、YouTube自体にも表示される。したがって、自分のGoogle+サークル内の人々が投稿したコメントも上位に表示される。
新機能はほかにもある。これは、会話を促すというYouTubeの目標に直接関連する機能で、ユーザーは自分のサークル内の人々に対するコメントを公開するか、非公開にするか選べるようになる。返答は「Gmail」のようにスレッド表示される。
動画投稿者およびチャンネル所有者向けのモデレーションツールには、投稿される前にコメントを検閲する機能が含まれており、特定の言葉をブラックリストに追加したり、特定のコメント投稿者をホワイトリストに追加して、その投稿者からのコメントは常に承認されるように設定したりすることが可能だ。
新システムでできることの例として、Janakiram氏は、「チャンネルやクリエーターは最高のファンたちで構成されるGoogle+サークルだけに向けて動画を作成することができる」と述べた。
また、新システムは、ドロップダウンメニューによって表示を新しい順に戻すことも可能になっている。この場合、それまで使っていたシステムによるコメントも削除されない。現時点では、一部のYouTubeチャンネル所有者のみ新システムを利用可能になっている。Janakiram氏は、2013年末までにすべてのYouTube投稿者が新システムを利用できるようになるだろうと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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