Boxはこの1年間、同社のクラウドベースのプラットフォームを単なるストレージロッカーから本格的なエンタープライズ向けコラボレーションプラットフォームに発展させる作業に忙しく取り組んできた。
Boxの最新の動きは、新しいワープロアプリ「Box Notes」だ。
Boxのプロダクトおよびプラットフォーム担当シニアバイスプレジデントであるChris Yeh氏は米国時間9月13日、Box Notesの開発と発表は、同社プラットフォーム上でコラボレーションするための、より「くだけた」方法を要望していた顧客に対する回答だ、と説明した。
Yeh氏は、職場では「Microsoft Office」のような「堅苦しい」ソフトウェアから、「Google Drive」や「WordPress」「Evernote」といったクラウドベースのアプリへの移行が起こっている、との理論を展開した。
一見したところ、Box Notesを先述したアプリ群と比較するのは、妥当なことに思える。Notesの画面には、非常に基本的な編集ツールを含むツールバーとリアルタイムのファイル同期機能以外はほとんど何もなく、後は作業対象のブランクページが表示されるだけだ。
Yeh氏はBox Notesについて、同僚の間で同時に進められる作業や注釈の追加をリアルタイムでサポートする「極めてシンプルなアプリケーション」と説明。そして、標準のBoxフォルダと同様、Yeh氏は強化されたセキュリティレベルを強調した。セキュリティレベルは画面の中心に表示され、ユーザーは誰がその文書にアクセスできるのかを常時確認できる。
しかし、Yeh氏はここで業界の競争については重視せず、Boxから直接「Google Docs」やSalesforce.comなどに提供されるコラボレーションおよびワープロアプリのサードパーティーサポートに繰り返し言及した。
いずれにせよ、この特定の点において、少なくとも当面は、Box Notesが有力なプレーヤーになるのを引き止める要素が実際にいくつか存在する。
Box NotesはBox社内で既に展開されているが、2013年秋の提供開始時には、プライベートベータモードで一部のユーザーのみにリリースされる。より広範なユーザーへのリリースは2014年に予定されている。
「Evernoteは、ありとあらゆるユーザーを対象とする製品を提供している。当社の利点の1つは、Box内では、誰がどのコンテンツを利用しているのかを(ユーザーが)常時確認できることだ。そうした当社のソーシャルモデル(エンタープライズソーシャルモデル)は、個人ユーザー向け製品として始まったEvernoteに対する当社の利点になる」(Yeh氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス