Appleのラジオサービス「iTunes Radio」は、米国時間9月18日にリリースされる同社製モバイル端末向け最新OSの一部として提供される予定だ。Appleが10日、カリフォルニア州クパチーノにある同社本社で開催したイベントで正式に発表した。
長く待ち望まれていたAppleのオンラインラジオサービスiTunes Radioは、同社が2013年6月に開催したWorldwide Developers Conference(WWDC)で開発者向けに披露された。このサービスは、米国で9月10日に「iOS 7」に含まれる形でリリースされると広く予想されていた。
ストリーミング音楽(窮地に立たされた音楽業界にとって希少な成長の一端)は、すでに「Pandora」「iHeartRadio」「Spotify」「Rdio」「Google Play Music All Access」などがひしめき合う市場だが、全世界で少なくとも5億7500万人を抱えるAppleの「iTunes」顧客基盤は、先行者利益の欠如を補うものだ。
iTunes Radioは、「iPhone」「iPod touch」「Apple TV」や、「Mac」およびPC版iTunesを対象とし、広告で費用をまかなう無料サービスで、Appleの音楽チームが用意した200局が登録されており、ユーザーの聴取履歴に基づいて調整する。Appleによると、同社が手がけるクラウドベースの音楽ライブラリサービス「iTunes Match」の契約者は、広告抜きのバージョンにアクセスできるという。iTunes Matchの利用料は年額24.99ドルだ。
Appleは3大音楽レーベルと直接契約を結んでiTunes Radioを開始するが、同サービスでは、ユーザー側でどんな楽曲が再生されるかを管理するより大きな権限を約束している。最大のオンラインストリーミング音楽サービスであるPandoraは、包括的なインターネットラジオ向けライセンシングシステムに基づいて運営しているため、レーベル各社との契約を結ぶ必要はないが、ユーザーが曲をスキップしたり聞きたい曲を明確に選択したりできる頻度は制限されている。Appleはそのような制限に縛られず、またiTunes Radioの開発者向けバージョンは、有名なヒット曲と掘り出し物のマイナー曲それぞれの再生時間をユーザーが調整できることを示唆していた。
ただし、Appleは9月10日、このサービスについてさらに詳しい情報をほとんど提供せず、アップデートされると予想されていた他のいくつかの製品についても詳細を明らかにしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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