ソフトバンクは7月30日、2014年3月期1四半期(4~6月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比21%増となる8811億円、営業利益は同92%増の3910億円、純利益は2.3倍の2383億円となった。
営業利益は8期連続最高益となる。スマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」効果で売上高が前年同期比で10倍になったガンホーを子会社化したことによる一時利益として、1491億円を計上するが、その一時利益を除いても2419億円で約400億円近い伸びとした。
EBITDA(税引き前利益に特別損益や支払利息、減価償却費を加えたもの)は前年同期比で23%増の3452億円、10期連続で最高益を更新している。
ソフトバンクグループ代表の孫正義氏は、「普段からの考え方のスタイルとして、8~9割は10年先にどうあるべきか、30年先がどうあるべきかばかり考えている。そのため口をついてでてくるのは、一般的なものさしでいうと大変な“夢物語”。現実離れしていておかしいのではないかと言われる」と切り出した。
「ソフトバンクを創業したときからそのようなスタイルで来たので、大ボラ、大風呂敷と呼ばれるが、久しぶりに大ボラを吹いた」と語り、6月21日に発表した「世界一の会社になる。300年以上成長し続ける企業を創立する」という目標を改めて宣言した。
ソフトバンクは、1981年の創業時に「国内ナンバーワンになる」と掲げ、2006年のボーダフォン買収後はNTTドコモを超えることを目標としてきた。2013年度の営業利益(見通し)は、8400億円のNTTドコモに対してソフトバンクは1兆円以上。
ユーザー数は、6162万のNTTドコモに対し、ソフトバンクモバイルとイーモバイル、ウィルコム、7月11日に買収を完了したばかりの米国の通信事業者Sprintの4つのグループを合わせれば9804万になる。「利益で抜いてユーザー数で抜いた」(孫氏)とし、目標を達成したとする。今後ソフトバンクは物語の第2章として、世界ナンバーワンを目指すという。
「第2章は今から始まると考えている。長く険しい道のりだということは分かっている。相手は世界有数規模の会社。圧倒的ユーザー数、利益、ネットワークの素晴らしさを持っている。そこに挑戦するのは、日本国内の王者、ドコモへの挑戦とはレベルの違う戦いになる。Jリーグからワールドカップへ、という世界だろうと思っている。でもわれわれはそこに挑戦していきたい」(孫氏)
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