App Store開設から5周年、変遷と今後の課題--松村太郎のAppleニュース一気読み

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 7月8日~7月14日のAppleに関連するCNET Japan/ZDNet Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。

 CNET Japanで読者投票が行われた「次世代端末、欲しいのはどっち?」では、Google GlassとiWatchの購買意欲が比較されているが、本記事を書いている段階での結果はGoogle Glass 68対iWatch 58で、Google Glassが10ポイント優勢となっている。iWatchは噂レベルであるのに対してGoogle Glassはすでに手にした開発者がおり、一般販売の具現化が限りなく近いこともある。ユーザーのコメントを見ると、「より未来的」である点を挙げるなど、情報端末としての飛躍が見られるGoogle Glassへの興味が大きいようだ。

「Google Glass」と「iWatch」、欲しいのはどっち?

App Store 5周年、変遷と今後の課題

 米国では7月10日(日本では7月11日)に、Appleがスマートフォン、タブレット向けに展開しているアプリダウンロードストア「App Store」が5周年を迎えた。iPhone 3Gの新機能として2008年に開設された同ストアは現在、アプリ数90万以上、ダウンロード数500億以上を誇る世界で最も活発なストアに成長している。

 App Storeはモバイルアプリを非常に手軽にユーザーに販売できる仕組みとして開発者からも支持されている。それまでソフトウェア販売して収益を得るには、例えばPC向けの場合、開発したソフトウェアをテストし、さまざまな環境で動作するよう最適化し、フロッピーディスクやCD-ROM/DVD-ROMなどのメディアに収め、さらに紙などのパッケージを作成して販売店の棚に置いてもらわなければならなかった。

 AppleはApp Store内でのダウンロード販売にすることで、パッケージングや流通の障壁を取り払った。またOSとSDKの環境をきちんと整備し、またデバイス数を少なく限ることで、テストの労力を軽減することに成功した。開発者はアプリそのものの開発に注力することができ、iPhoneやiPadは、開発者が思いついたアイデアをすぐに具現化する場になったのだ。

 結果として6月のWWDC 2013の時点で、Appleのエコシステムに関わる開発者も600万人に膨れあがり、開発者が有料アプリを販売した収益は1兆円を超えるようになった。もちろんAppleも4000億円を得ているが、それ以上にiPhoneやiPadを購入する大きな動機を作ることができた。

 今後の課題は何か。

 1つは検索対策が挙げられる。App Storeはカード型でアプリを紹介する新しいユーザーインターフェース(UI)を採用したが、一覧性に乏しく、また検索の表記揺れなどの対策も弱いため、目的のアプリを検索で見つけることが難しい。90万本以上のアプリの中から自分が必要なアプリを発見する際、約6割の人が検索と口コミに頼るという。最新のアプリの追究だけでなく、バージョンアップを重ねる定番アプリとユーザーを引き合わせる方法を、Appleも何か考えなければならないだろう。

 また、iOS 7への対応で、秋以降、App Storeのアプリは面白い局面を迎えるのではないか、と予測する。大幅なデザイン変更への対応はもちろんのこと、Air Dropやマルチタスクなどの新しい機能、数々の新しいAPIが追加されている。こららを既存のアプリに採用したり、アイディアを実現する方法として活用できるだろう。

 自分のOSプラットホームを持っているGoogleはもちろんのこと、EvernoteやDropboxなどのクラウドサービス群も、自社サービスのプラットホーム化とアプリ開発者とのコミュニケーションを活発化させている。複数のプラットホームレイヤーの中の土台部分を担うAppleも、他のプラットホームとの連携は不可欠になる。このあたりの柔軟さ、オープンさも、課題になっていくと考えている。

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Appleの電子書籍価格操作が独占禁止法違反、と米国裁判所が判断を下す

 この問題は、米国政府がAppleを、電子書籍の価格操作について訴えたことから始まった。米ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所がAppleに対して、独占禁止法違反の判断を下した。つまり、Appleが電子書籍の販売ストア「iBookstore」を開設する際に、出版社らと電子書籍価格による競争を配所する目的で共謀し、Appleがその中心的な役割を担ったと判断された。

 米国司法省は、iBookstore開設後、出版社による電子書籍の販売価格は、Amazonが9.99ドルから12.99ドルあるいは14.99ドルに上昇した点で、Appleは消費者により多くの費用を払わせようとしていたことを指摘している。これに対しAppleでiBookstoreを含むインターネットサービスを担当する上級副社長のEddy Cue氏が証言に立ち、Appleは間違っていないという立場ながら、司法省が証明しようとしている価格上昇という結果への認識を認める形となった。

 Appleは上訴する予定であるが、Appleと同時に提訴されていたHachette Book Group、HarperCollins、Holtzbrinck、Penguin Group、Simon & Schusterは米国と複数の州で和解が成立している。

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Tips:iPhoneのカメラ機能を使いこなす

 これから夏休みシーズンで、旅行やイベントなど写真を撮る機会が増えてくる。iPhoneのカメラの使い方を今一度マスターして、よい写真を残してみてはいかがだろうか。プロのフォトグラファーでiPhoneのカメラで撮影した写真集も出版しているの三井公一(sasurau)氏は、iPhoneのカメラについて「アイデアを生かせるカメラ」としている。

 iPhoneの標準カメラアプリでは、イヤホンのボタンでシャッターを切ったり、パノラマ撮影やHDR撮影なども行える。バックアップや共有が行える「フォトストリーム」も撮ったあとの写真の取り回しに便利だ。また三脚用のケースなども充実している。三井氏おすすめのアプリはSnapseed(無料)、Camera+(170円)、Photo fx(85円)の3本。

 なお、iOS 7ではカメラアプリのデザイン、写真アプリのデザインとも大幅に変更される。カメラアプリにはフォトフィルタの機能が搭載されるほか、次期iPhoneの新しいカメラでは、スローモーション動画の撮影にも対応すると見られている。また写真閲覧もより一覧性、分類製が高まり、AirDropやフォトストリームといった共有機能も手軽に利用できるようになる。

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その他:MacBook Airのバッテリテスト、iPhoneのカメラ機能など

 WWDC 2013で発表、発売となったIntelの最新アーキテクチャHaswell搭載のMacBook Airシリーズは、そのバッテリ持続時間に注目されている。米CNETのテストでは、動画再生のバッテリ耐久テストにおいて、従来モデルの7時間27分を倍近く上回る14時間25分を記録した。システムの動画再生への最適化が進んだ結果を織り込んでも、実使用時間の大幅な増加も見込めるだろう。

 また、秋に登場予定のiOS 7はベータ3がリリースされた。ベータ2からのバグ修正やパフォーマンスの改善などが行われている。現状、アナウンスされていて搭載されていないiTunes Radioなどの機能が存在しており、もう少しベータリリースが続いていきそうだ。ちなみにiOS 6は、ベータ4までリリースされて製品版となっている。

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