Hewlett-Packard(HP)は6月24日、中国・北京にてアジアパシフィック向けの製品発表会「HP World Tour」を開幕した。12カ国から300名以上のプレスが参加し、賑わいを見せた。イベントは25日まで行われる。
個人向け製品は、ノートPC、タブレット、ハイブリッドPC、オールインワンPCなど8製品が披露された。OSのラインアップはAndroid、Windows、Chromeと多岐に渡る。なお、いずれも日本での展開は未定。
新たに発表されたのは、最新のAndroid 4.2を搭載した大画面の「HP Slate21 All-in-One」で、大型のタッチ対応21.5インチフルHD広角視野IPSディスプレイを搭載しながら、価格は359米ドルという低価格が特長だ。スペックの詳細は明らかにされなかったが、Tegra 4 quad-core NVIDIAプロセッサを備える。内蔵のDTSスピーカにより映画などのエンターテインメントもいい音で楽しめるよう配慮されているという。8月に発売予定としている。
HPアジアパシフィック・ジャパン プリンティング・パーソナルシステムズグループ コンシューマ PC ディレクターのSu Yin(スー・イン)氏は、「アジアでは安価である必要がある。イノベーションがきちんと適正な価格で提供できるということが重要」と述べ、価格とスペックや機能のバランスを重視していることをアピールした。
このほかにAndroidを搭載した製品は「HP SlateBook x2」と「HP Slate7」が披露された。HP SlateBook x2はタブレットとしてもノートPCとしても使えるハイブリッド型で、キーボードドックとタブレットに1つずつバッテリが搭載されているデュアルバッテリシステムを備える。OSはAndroid 4.2。重さはスレート単体で590g、キーボードと合わせて1.25kg。5月に米国で発表したもので、価格は479.99ドル〜、米国で8月に販売開始予定だ。
HP Slate7の重さは370g。PCにも搭載されているこだわりのサウンド「Beats Audio」を内蔵した初のタブレットで、サウンドと豊富なオーディオ機能を特長とする。ARM Dual Core Cortex-A9 1.6GHzプロセッサを搭載し、背面には3メガピクセルカメラ、前面にはVGAカメラが装備されている。カラーは2色で、価格は169ドル〜。米国をはじめ、アジア地域ではシンガポール、オーストラリア、ニュージーランドで販売中だ。
Windows 8を搭載したPCとして、「HP Split x2」「HP Pavilion 11 TouchSmart Notebook」「HP ENVY 14 TouchSmart Ultrabook」「HP ENVY Rove20 mobile All-in-One PC」の4製品が披露された。
HP Split x2は13.3インチ(1366×769)のディスプレイを搭載。ディスプレイとキーボード部分を取り外しでき、タブレットとしてもPCとしても使えるハイブリッドPCだ。構造としては、HP SlateBook x2と同じ。第3世代のIntel Coreプロセッサを搭載し、キーボードドック内にあるオプションのハードドライブでストレージ容量が拡張できるほか、デュアルバッテリにより動画の視聴が10時間できるとしている。重さはスレート単体で1.03kg、キーボードと合わせて2.26kg。5月に米国で発表したもので、価格は799.99ドル〜、米国で8月に販売予定だ。
スー・イン氏はHP Split x2の紹介時に重さについて触れ、「重いという印象があるかもしれない。なぜ重たいのか。デュアルバッテリを採用しているから。一日中ウェブの視聴ができる。会社でも、家でも使える。価値提案が違う。デザインの哲学が違う。ノートブックを人々がどのように使うかを考えて設計している」と述べた。
HP Pavilion 11 TouchSmart Notebookは10本指操作対応の11.6インチ(1366×768)の静電容量方式タッチスクリーンを搭載。重さは1.53kgだ。AMDのデュアルコア、またはクアッドコアプロセッサを備え、399ドル〜という低価格も特長とする。米国では6月26日に発売予定だ。
HP ENVY Rove20 mobile All-in-One PCは、HP初のモバイル・オールインワン PCとなる。ディスプレイを立てた状態から完全にフラットな状態にできるのが特長。さらに、バッテリを内蔵し、電源に繋げなくてもリビングなどでモノポリーなどのゲームなどが楽しめる。10ポイントタッチ対応の20インチ IPSワイドスクリーンHD+(1600×900)、第4世代のIntel Coreプロセッサ、Intel HD Graphicsを搭載する。重さは5.3kg、米国で7月販売開始予定で価格は未定。
また、すでに発売済みではあるが、Chrome搭載の「HP Pavilion 14 Chromebook」も並べられ、注目を集めていた。HP Pavilion 14 Chromebookは、現在市場で販売されている他社製のChromebookよりも約2インチ大きな画面を搭載いるという。Intel CeleronプロセッサとIntel HD (High Definition) グラフィックスを搭載し、16GバイトのSSDを搭載。重さは1.8kg以下としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」